あなたを縛らせて 

  • [2013/05/06 19:49]

撮影前は前日から前ノリで泊まり込むことが多いのだが、このあいだスタジオのベッドで寝たら腰を痛めてしまった。どうやら柔らかすぎて自分の体には合わなかったようだ。
その日の撮影は途中から腰がしんどくなって座っていられなくなった。
しかしマルチプルオーガズムの撮影だったので、実況ツイートもちゃんと残しておく必要がある。

マザーズはこの「男魂快楽地獄責め」シリーズがとにかくよく売れていて、キャスティングや撮影スタッフはもちろん、その後の広報活動やパケ作成までどれも気を抜くことはできない。特に今回の撮影は監督が二村さんから真咲さんにかわっての第2作目に当たっていて、各メディアに持っていくときは二村監督と真咲監督の踏襲している部分と違っている部分を、うまく説明していかなくてはいけない。

そのときに現場資料としてのこの実況ツイートはとても役に立つ。それはパッケージ作成時にも言えていて、これがあるかどうかでその後の仕事量がまったくかわってくるのだ。
実際、現在発売されている「男魂快楽地獄責め第十一巻 平山こずえ」は真咲南朋監督になってからのシリーズ第1弾ということで広報には力を入れたが、撮影当日は様々な事情があって実況ツイートができなかった。そのため自分は1から作品そのものをVで観てチェックするしかなかった。これだけで半日がかりの作業時間だ。もしも実況ツイートがあればそこから文字を拾いおこせば事足りる。そのぶん違うことに目配りをつけながら広報資料が作れるのだ。

そんなこんなで腰をやらかしてしまって、体をだましだまし休めては現場にいたので、無理がたたったかGWはほとんど動けずじまいであった。
本当はGWにまとめて文章を書こうと思っていたのだが、このボヤキに書くのが関の山って感じなのであった。
休み明けに病院に行ってこなくては。

今年に入って、マザーズで新年会をやった。
たくさんの女優さん、制作関係者が集まって大盛況。マザーズを起ち上げて一年。ずいぶん浸透してきたものだなぁと感慨深かったのだが、その出席者には大好きな女優さんの姿があった。
「最近はすっかり痴女の撮影がなくなってしまった」と言う彼女。確かに最近の彼女は男を責めるよりも、責められる姿の方が見られるようになった、しかも麻縄の緊縛姿で。

自分もライターがてらSMの作品はよく見ていたし、もともと淫語マニュアルを作ったころに知り合ったサイト仲間は素人SMサイトの人たちばかりだったこともあって、まったく知らない世界でもない。
といっても自分自身にはまったくSッ気もMッ気もない。知ってはいるものの開いている扉を外から眺める程度にすぎなかった。

そのときも結城みささんに対してSMの話をしたのは、ドグマのイベントによく出ていたので、「いつかマザーズのイベントをやるつもりだから出てくださいよ」とそんな軽口を叩きたかったのだが、ある高名な縛師さんの縄にすっかり惚れ込んで「縄酔い」したという話を聞いてるうちにちょっとうらやましくなった。

よし、んなら、縛師になってやろう!
そんで好きな女優さんをこの手で縛っちゃおう。

実は前々から思うところはあったのだ。
メーカーのプロデューサーとしては少しでも制作費を減らしたいと思うのは当然のこと。大がかりな縛りはともかく、簡単な拘束ぐらいはできるようになっておくと、そのためだけにいちいち縛師を呼ばなくてよくなるなぁと思っていた。
もちろん、なにより自分が縛った女優さんが映像に映し出されるのはちょっとした興奮でもあるだろろう。

ということで、縛師・淫語魔になろうかと思ったわけだ。
先生は身近にいっぱいいる。なにも直接教わらなくても、撮影の時に縛り方をじっと見ていればそれだけ勉強になる。

そんなこんなでただいま勉強中なのだ。
「マイ縄」も買ってしまった。
実際に縛るにはまず自分が縛られなきゃと、SMサロンに行って女王様に吊られたりして。

この緊縛マスターへの道はいずれどこかに書こうと思っているのだ。
そんでもってできれば今年中には縛れるようになりたいと。

ところで最近はとんとレビューを書けてないので、久しぶりにレビューを書こうかと思っているのだ。タートル今田監督と会って作品をもらってきたからなんだけど。
なので今度、ボヤキを書くときはこの作品のレビューを書こうかなぁと。
約束して来ちゃったもんで。

結城みさのすべて表1

そしてこれが人生で一番最初に縛った女優さん。
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しばらく言い訳はしないことにする 

  • [2012/03/11 06:03]

振り返れば2012年の2月は怒濤の月だった。
前半は風邪を引いて寝込んだりして辛かったが、後半はなんでこんなことをやっているの? って仕事をたくさんしはじめた。 その流れは3月になっても変わらないどころかむしろ苛烈さをましている。

いちばん大きいのはMotheRs広報の大半の仕事を引き継がなくてはならなくなったこと。
たとえば文字資料を書いたり、広報ブログを動かしたり、編プロさんや雑誌メディアの人にサンプルを送ったり、すでにその他もろもろやっている。まだ仕事を掌握し切れていないのだけれど、4月はほぼ自分の書いたものがMotheRsの作品紹介などに反映されていくことになるだろう。
今のところの懸案はMotheRsのホームページで、さまざまな問題を抱えていてほぼ使えない状態になっている。広報の仕事としてホームページが使えないのは片肺飛行しているのと変わらないので、このあたりは遅くてもゴールデンウィーク前までには解決しなくてはならない。それまではブログとTwitterで宣伝していこうと思っている。

ただ忙しいのはMotheRsのせいだけではない。

まずベイビーエンターテイメントの広報もやるようになった。
こちらは全部を任されるというわけではなく、実務レベルは他の人がやってくれるのだが、どうもベイビーという会社は宣伝をするのが下手なところがあって、深い思想性を持っているわりには言論戦をしかけずにいるところがある。実際に会って話すとKoolongさんも坂本鳴緒さんも理屈っぽいところがあるのだが、それがちゃんと伝わってこない。
そこで自分が一肌脱ぐことにした。

ベイビーの人たちは見た目がすごく個性的で、自分などは最初彼らと会ったとき「野武士集団」という単語が浮かんだぐらいなのだが、そのせいでこちらも変に身構えてしまってかなり取っつきにくかった。
ところがいったん打ち解けてみるとこんな気持ちのいい人たちもいない。朴訥な連中なのである。
余所者でしかなかった自分がいつのまにかベイビーの人たちに馴染んでしまっている。
最近は渋谷にある会社に行くのが楽しかったりするのだ。

そもそも自分は陵辱もの、イカセものは苦手だった。お世辞にも好きとは言えない。
ところがKoolongさんと知り合って、ベイビーの作品を観ていくうちにだんだん面白くなってきた。
これはこの間会った、ばば★ザ★ばびぃ監督も同意見らしいのだが、ベイビーの作品は他の陵辱・イカセモノと何かが違うのだ。自分の感じていたイヤな感じがしない。それがなんなのか今は知りたいと思うようになった。

そこでKoolong総括に頼んで「女体拷問研究所」の全作品レビューを書いていくことにした。
現在、ベイビーの主力作品は「女体拷問研究所」シリーズなわけだが、このシリーズ作を1つひとつ観ていきながら、ベイビーワールドを確認していこうというのが趣旨である。
ここに当たりをつけたのは正解だったようだ。女研のブログを書いていくことでスタッフや出演している女優さんたちが淫語魔に興味をもってくれるようになった。非常に話しやすい。
女体拷問研究所マガジン
http://blog.livedoor.jp/shin1baby-nyoken/

最近、自分は女研マと呼んでいたりする。「淫語魔が書く女研マ」である。もともと淫語魔も「淫語マニュアルで淫語マ→淫語魔」になった経緯があった。奇遇である。

それとドグマのみのる監督が淫語魔に文字稿を依頼するようになった。
それが3/19発売の「包容力と母性愛に包みこまれる淫語ビデオ 川上ゆう先生」である。
ドグマのホームページに淫語魔の名前が載った瞬間、なんだか感慨深かった。すでに来月の「淫語痴女」の文字稿依頼も来ている。

ビーバップ・みのるに関してはそのうちまた書こうと思うが、まあそれだけ信頼してくれたということだろう。家に遊びに行って6時間以上も2人っきりで話し込んでしまった。意外とウマが合うようである。

さて肝心の淫語であるが、マザーズやベイビーでいずれやるにしても淫語特化の作品はなかなか作れそうにない。今はとにかくメーカーとして成立させることが最優先である。
自分はそちらに関しては半ば諦めていたのだが、思わぬところで淫語作品の企画をやることになった。
ここでなら淫語をとことん追求することができる。そこがやらなければどこがやるのかってメーカーである。すでにそのメーカーの専属女優さんとの監督面接を終えた。
現役の単体女優さんと話をするのはこれが初めてだった。問題がなければ3月末に単体女優の淫語モノとして撮影される予定である。

だがそのメーカーで仕事をする本当の目的は淫語の単体作品を撮ることではない。
自分はとことん淫語にこだわったものが撮りたい。そうでなければ意味がない。
しかしそれをやるなら何かと制約の多い単体さんでは不都合だし、複数の女優さんを起用したいのでギャラがかかりすぎる。
それに素人淫語もいずれはやりたい。これは念願でもある。
淫語魔の名にかけて、こちらで必ず本格的な淫語作品の決着をつけるつもりである。

そのほか、細かい仕事もいくつかやっている。
WEBスナイパーではWEBラジオで官能小説について語るコーナーを持つようになった。
インターネットラジオ番組「四日市のエヴァエヴァ60分」第24回
http://sniper.jp/007radio/0071ykic_evaeva/6024.php

しかしときどき我に返ると、いったい自分はどこに向かっているのだろう? と考えることがある。とにかく泳ぎだしてしまった。今さら戻るつもりもない。自分は手で水を掻き、足をばたつかせて進むだけである。
その先に何があるのかわからない。だが今はどこかにたどり着くまで泳ぎ続けるしかない。