自作ポルノテキストを読ませてみる 

  • [2011/09/29 21:06]

昨日、「TENGU」というAV情報誌の取材を受けてきた。ドルショック竹下さんのマンガコーナーに出るらしい。
ドルさんが自分の似顔絵を描いてくれると思うと今から楽しみなのだが、内容としてはかなりとりとめのないことを話してきた。ドルさんが印象に残ったことをまとめる感じなのだろう。
発売は10月18日の予定。

そこでは今自分が関わっているAVでの話もしてきた。
淫語について最近思うことのほとんどは、撮影現場での女優さんとのやりとりからなのでそうなって当然だ。
それにそろそろ作品について宣伝もしなくてならない。

自分が関わっているAVメーカーは二村ヒトシが社長の新メーカーでその名も「MOTHERS」。
既存のジャンルに当てはめるなら痴女メーカーということになるのだろうが、そのあたりはいずれちゃんと説明していかないといけない。もちろんユーザーは作品がすべてなので変な情報はいらないだろうが、いちおうセルメーカーなので高い金を出して買ってもらわないと最終的にどんな作品か判断がつかないという高い壁がある。
そのユーザー側のリスクをなるべく減らすために、メーカー側は親切なパケ作りと広報の仕方を考えないといけない。うかつに惑わせる情報を載せることでユーザーの信頼を失い、怒りを買うことになればそれだけでつまずく。
なので、ぼちぼち何をどうして、どんな画が撮れているのかアナウンスしていこうとは思う。

正直言うと自分の理想としているものにはまだまだほど遠いところがあるんだけど、サンプルでは何度も抜けたので、まあまあこれが好きな人はそこそこ満足するものになっているとは思う。
ただしはっきり言って目新しいところはあまりないし、現時点では内容的に他のメーカーとの差別化は難しい。
そこに関しては作品をリリースするごとに違いが明確になっていけばいいと思っている。 実際のところ、すでに最初に撮った撮り方とは抜本的に変更されていたりもする。
こっちとしては長く時間をかけて完成させるつもりだ。
何しろ撮りながら発見していくことが多い。反省することしきりだが、それがまた次のアイデアを生む。女優さんや現場スタッフから教わることも多い。その分、こちらも成長していかないといけない。
だから毎回、新しい試みをチョコチョコ入れていってもいる。

この間、新たにはじめたことは、官能小説の濡れ場シーンを女優さんに読ませること。
これはオフショットで、撮影に入る前に女優さんに「淫語トレーニング」なる準備体操をやっていて、まあそこで口慣らしのために淫語を言わせたり、あるいはそれまで淫語プレイをしたことがあるかなどを聞きながら、その人の淫語スキルを計ったりしている。
特典映像として本編とは別の枠組みにして見せるつもりだが、わかっている淫語ユーザーならそれを見て、この女優がどれぐらいの淫語ポテンシャルを持っているか見当をつけることができるだろう。
淫語ビデオに一度も出たことがない女優がものすごい可能性を秘めているのがわかったり、逆にすでに淫語ビデオには出演経験があるのだが、その人は淫語のいやらしさを全然理解していなかったのが露呈する場面もある。淫語ユーザーからすればリトマス試験紙のようなおまけコーナーになっている。

そこではいろいろ淫語台詞を用意して読ませたりしているのだが、前々から淫語のうまい女優は文字で興奮できる人が多いんじゃないかと睨んでいて、実際、官能小説や体験手記を読んでオナニーしているという女優の話も聞くようになった。
ということは当然、朗読もうまいのではないか。
言葉のエロスに感応できるということは自分の中で、その言葉をリズムよく取り込んでいっているに違いない。
前回、3人の女優に試してみたが、今のところまずまず推察通りの結果が出ているようだ。

ただし用意する官能原稿なのだが、まさか他人様が書いたものを読ませるわけにはいかない。そこで全部、自分が書き下ろすことにした。

これでも若かりし頃は、官能小説を結構読んでいた。
宇能鴻一郎、富島健夫、団鬼六、蘭光生、高竜也、そして睦月影郎。
睦月さんのはデビュー作から出るたびに買っていたことがある。
学生の頃は大ファンだったのだ。

そんなことを思い出し、ちょっとだけ書いてみたら、これがすらすら出てくる。
ああ、自分は、基本的に文字の人なんだなぁと改めて思った。

ということで昨日の取材でも試しにドル先生に自作の官能小説を読ませてみた。
やっぱりうまかったね。あれなら録音しとけばよかったかな。
というか、ドル先生はセックスの最中も淫語を言う人で、れっきとした淫語プレイヤーだってことが発覚した。あの、ドルさんの彼氏にも淫語を言いながらやっているわけか。ふむふむ。

あっ、そうだ。
この企画、WEBスナイパーのネットラジオに持ち込んでみるかなぁ。
声だけならエロいことを言ってもいいとかいう素人女性ならいるんじゃないの?
なんなら、わかみほさんでもいいけど。
あっ、それならゴールドマンを巻き込んでしまうのもいいなぁ。
ゴールドマンプレゼンツ。淫語魔プレゼンツで前後編。

そういえば最近、会ってないけど元気してるんだろうか? ゴールドさんは。

今こそインディーズ魂を! 

  • [2011/09/18 10:26]

今週になってしまったので告知を。

《太賀麻郎 イベント情報!》

9月22日(木) 太賀麻郎がトークイベントにゲスト出演します! 無双舎presents 「花と花~団鬼六を偲ぶ夜~」

【出演】
花房観音<はなぶさかんのん>(作家、団鬼六賞大賞を受賞)
深志美由紀<みゆきみゆき>(作家、団鬼六賞優秀作を受賞)
【ゲスト】
太賀麻郎<たいがあさお>(5000人を抱いた伝説のAV男優・監督)
【MC】
松村由貴<まつむらよしたか>(「悦」プロデューサー・編集長)

日時:2011年9月22日(木)19:30~(18:30開場)
会場:阿佐ヶ谷Loft A (阿佐谷パールセンター内)
前売券1,500円 当日券1,600円(共に飲食代別 ワンドリンク以上の注文が必要)

前売りチケットはローソンチケット【L:33560】
阿佐ヶ谷Loft A ウェブ予約にて発売中!!

自分もたぶん後ろのカウンターバーに座っていると思います。
紀伊國屋のイベントでは麻郎さんの独壇場に近かったけど、藩さん(花房)はそんなふうにはさせないと言っておりました。
もっとも麻郎さんが官能小説に詳しいとは思えんので、黙らなきゃならない場面も出てくるはず。ただそういうときはダジャレで突撃してくるからなぁ。
まあまあ、事態を見守りますよ。

さて自分のかかわっているAVの話だけど、こちらの情報解禁が10月20日となっているのでそれまで具体的なことはいっさい言うことができない。
まったくの新メーカーだからこういうことになるのだけれど、自分としてはやはりいろいろ話したくて仕方がない。この間、たまたまあるイベントで「ビデオ THE ワールド」の編集長さんにお会いしたのだけれど、やはりハッキリしたことは言えなかった。
業界の人たちにもまだこの新メーカーについてはそんなには知られていないみたいだ。

そりゃさすがに情報は、撮影したAV女優さんやそのプロダクションを通じて少しずつ漏れているとは思う。
でもこれもすごいなと思ったんだけど、今のところそれらの女優さんたちのブログには「どこどこで撮っていただきました」という報告はないんだな。そのあたりはきっちりコントロールされている。事務所のチェックでも入っているんだろうか。「撮影がありました」「面接がありました」のみで、あとはちょこっと感想が添えられている程度。

情報解禁したら書きたいのは、好きな女優さんのことももちろんなんだけど、それより新メーカーが立ち上がっていく過程を言及したいんだ。これは本当に貴重な体験だと思っている。
ふだんユーザーとしての自分は、業界裏話なんてのはどうでもいいと思っているんだけど、ただ作品にかかわる問題もいくつか見聞してきてもいる。
なるほどこういうことがあるから、作品の中では物理的にこうはならないのかとかね。
特に自分がいつも気になっているのはモニター問題。いやーこれはやっとカラクリがわかりましたよ。ほかにもはっきり言っていらない慣習、むしろユーザーのことを考えたらこれは「百害あって一利なしだろう」と思うものがいくつかあるよ。
こういうところが気づけずにいるんだよね。

結局、制作側や流通側の人たちの中に本当の意味でAVユーザーであった人は少ないのかもしれない。少なくても自分よりはユーザーとして見てない人が多いんじゃないかと思うよ。
そのことは実感するな。

「ユーザー視点」というのはね、「ユーザーの生活視点」ということなんだ。そこが彼らにはまったくもってわかってないんだな。だから見当違いなことを言ったり書いたりしているんだ。
つまりはそういうことなんだな。