「エロの追求よりバラエティ重視」 

  • [2010/07/31 09:44]

「淫語しようよ!」は本編だと2作目が好きだった。
女優さんもシチュ設定の方は白崎るみと長瀬美香でそこそこ芝居は出来ていたし、山咲あかりの携帯を使ったゲリラ撮影もよかった。
早坂晃子の官能小説朗読も今までの淫語朗読とは違い、プロの技術を持った人にやらせたのがよかった。綺麗な日本語の言い回しでクリアに発音する。その点は声優のそれともぜんぜん違う発声だ。

ingo-2.jpg
それと「淫語しようよ! ベストセレクション」には収められてなかったが、「素人淫語」もしっかりとあり、成人式の式典帰りの女性たちを捕まえては「おまんこ」を言わせていた。
成人式の出席者なので映し出される素人女性は当然20才ばかり。しかも振袖などの晴れ着など着て、多少テンションをあげながらときに無邪気に、人によっては恥ずかしそうに淫語を言う。
今ならありえないゲリラ撮影だ。

白崎るみの友人の妹コーナーはかつて2ちゃんねるで、セリフを抜書きしたテキストが貼られていたことがあって、今も探すとそのスレの残骸が見つかる。
見ているとどうやらWinMXあたりに流れていたみたい。
http://pc.2ch.net/download/kako/1000/10009/1000959415.html

だけど正確じゃない。これは淫語魔としてはいただけない。
そこであらためて抜書きしてみた。

あっ、せんぱーい。今、お兄ちゃんちょっと出かけてるんですけどぉ、すぐ戻ってくると思うんで中に入ってて待っててください。
お兄ちゃんお部屋、散らかってるんですよぉ。
あれ? 先輩どうしたんですかぁ? お兄ちゃんの部屋こっちですよぉ。 どうぞ。
なんか、おにいちゃんお部屋、いっつもイカ臭いんですけどぉ。ごめんなさいね。
あっ!先輩今なに隠したんですか? なに隠したの! 見せてぇ。何隠した? 見せて、見せて。見せて。
お願い見せて。ああ、お兄ちゃんのエロ本。お兄ちゃんセンズリばっかりコイてるんですよぉ。先輩からも注意してやってください。『センズリ・・・コクな』って。
えっ、センズリ。先輩もするんですかぁ?
えっ? あたし? …ウン、する。マンズリ。
あっ先輩。お願いがあるんです!
あたし明日の授業でザーメンが必要なんですぅ。なんでも顕微鏡で見るんだって。
先輩お願い! ルミのためにザーメン、出してください。
お願い、ザーメン出して。お願い。こーいザーメン出して。ドロドロしたザーメンだして。
え? オカズ? オカズがないとセンズリぶっコケないの?
んんー。いいよ、私で抜いても。あたしをオカズにしてセンズリぶっコイてっ。
こうやってね、パンツ食い込ますとぉ、ルミのおまんこくっきり見えるでしょ?
わかる? ルミのおまんこ、ここがルミのおまんこだよ。マン毛もはみ出てるでしょ。わかる? マンズミだってあるんだよ。
ここが、ルミのクリトリスっ。ルミねぇマン汁を、クリちゃんにつけて、コスりあげるのが大好きなの。
クリちゃんの皮をむいて、どんどんどんどんマン汁つけると、クリちゃんコスる指が速くなるの…、ああんっああ、あああああん。
クリちゃんのね、ビラビラね、ルミのぶ厚くって有名なの。
たまにね、洗わないとね…、クリちゃんのビラビラに…マンカスが溜まって…くっ、くさ…、酸っぱい匂いがしてくるのぉ…。
ねぇ、先輩、ルミのマンカスの匂い…する? ああん、ああっ。
ああ、おまんこアツイぃっ。おまんこアツイっ。ああ、おまんこ…グチョグチョしてる。ああっああ。
クリちゃん伸びてる…、あっ、あっ、おまんこグチョグチョ。マン汁も…垂れてる…。
ああ、しびれちゃう。ああマンコしびれちゃう。ああっ、あああ、あああ、ルミのおまんこ気持ちいいっ。ああ、あああ。
ああ、あああ、ああああ、おまんこ気持ちいいっ。
あああ、いっちゃうー。ああ、あああイクぅううううぅぅううああああっあああっああああっ。
先輩、ルミはこんなにおまんこパックリさせてるのに、先輩のチンポ、どうなってるの?
もうこんなに勃起してるじゃない? 先輩のチンポ。
先輩がチンポ出さないなら、ルミがチンポだしちゃいますよ。
ああぁ、おっきぃチンポ。
皮がつやつやしてて黒光りしてるぅ。
裏スジをちゅ~ってされると男の人気持ちイイんだよね?
どーお チンポ気持ちいい?
なんかチンポからしょっぱいのでてきたよぉ?
「チンポぉ、おいひぃぃんん、んん、ちんぷぉおいしい、おいしい、おいしいチンポ
チンポおいしい。
先輩のザーメン…ルミのお口に…ああっぶっ放してぇ…。
先輩のザーメンほしいっ。ザーメン、ザーメン…先輩の濃いザーメンほしい。
先輩、ザーメンいっぱい出して…んん、んん、んん、んん…いっぱい、いっぱい。先輩。んん、んん、んん、んんん、んんんっんんんっんんんんっ、ん、ん、ん、…ん、んんっ、ん、んんっ。ああっ。
先輩のザーメン、いっぱいでたぁ。

上に抜書きしたものもそうだが「淫語しようよ!」にはSODならではの節回しがいっぱいある。

①「ぶっコいて」「ぶっ刺して」「ぶち込んで」などと「ぶっ」「ぶち」という接頭語の多用。
「エロスは破裂」と喝破したのはフロイトだったと思うが、その意味で「ぶっ」という音は破裂をなぞる音である。
この言い方はそののち他メーカーでも見られるようになる。出演している企画女優たちにしっかりインストゥールされて、それが伝播してしまったのかもしれない。

②「センズリ」は淫語としてあつかっていた。
自分もしばらく淫語として扱っていたのはSODの影響だったわけだ。菅原監督が好きな言葉なのだろうか? 連呼させることもある。
特に「センズリぶっこいて」は定番で、「シコシコシコシコ」と擬音を足して女優に言わせるのは「オナてつ」でよく耳にするフレーズである。

③聞きなれない淫語を好んで使う。
この「淫語しようよ!」でも「ザー汁」「キョン勃ち」「メコ線」など、そうそう聞くことのできない言葉を使っている。しかも頻繁に使うのでSODのオリジナル淫語ということを意識したのだろうか。
だがこのあたりがエスカレートしすぎてエロから遠ざかっていくのがSODの悪いくせである。
これらの聞きなれない言葉を使うならもう少し工夫が必要なのだが、そういう繊細な流れをつくることができない。

④口に竿を入れさせながら淫語を言わせる。
当然、クリアには淫語が聞こえない。もちろんフェラ淫語ならそういうフレームがあってもいい。だがこれを3分以上もやられてはたまらない。

なぜこういうことが起きるのかというと、おそらくエロマンガを参考にするからではないか。視覚的エロをそのまま音声エロに置き換えようとするから無理が出てくる。

淫語は記号(sign)よりも信号(signal)を通してエロの象徴(symbol)を表象するものである。

そういうことがいちいちわかっていない。
淫語を記号重視で捉えている。

もちろんそうはいってもAVは映像表現である。淫語ビデオの「淫語」は視覚的エロを補助する役割もある。
菅原ちえ監督は当初そのあたりのバランスが絶妙だった。

でも途中でダメになっていく。
結局、何を撮っていたのかという自覚がなかったんだろうな。

そしてSODの淫語は今では迷走をし続ける状態に陥るのであった。

欠番 淫語AVマニュアル 

  • [2010/07/29 22:28]

淫語AVマニュアルにはながらく欠番になってるページがあった。
そこはアウダースのAVオープン参加作品を載せていたんだけど、その後アウダースから内容を増量する形で「乃亜×紅音ほたる 「女の口は嘘をつく。」 雌女anthology#034 DXⅡ」が出た。
一昨年ぐらいか、内容が重複しているので外したのだがPHPでページを生成しているので便宜上欠番ページができてしまう。

本来、意味のないページなわけだけど、なぜかYahoo検索はこのページを上位にあげたがる。検索するとこのページが一発目にくることがよくある。
そうなるとやはり格好悪い。何か別の作品をあてこもうと思った。

それで「菅原ちえ監督の淫語しようよ! ベストセレクション」の淫語抜きをしてみた。

あらためて見たらいろいろ発見するものがあるねぇ。
まずこのときの菅原ちえはやっぱり面白かった。

今、SODで「本日の淫語動画」をやっていて、つのだまいこ監督が今週あたりから担当しているわけだけど、それまでの無粋な連中よりはそこそこ流れをつくっていてよくなってるとは思った。
でもこの「淫語しようよ!」にくらべると圧倒的にエグ味が足りない。
この時の菅原監督のほうが女優に対する切り込み方が鋭かったんだよねぇ。

要するになんども言っていることだけど、この人たちってこういう「AVの遺産」みたいな作品を繰り返し見て研究とかしないのかねぇ?
こういうのって先人の作った山の上に小石を一つひとつ積み上げていくようなものでしょ。そうやって技術というのものは継承されていくわけで。

自由な発想だけで勝負する天才監督なんて一握り。凡人のくせになんの先行作品も参考にせず、ただその時の自分の感覚で出たとこ勝負の作品を撮られてもねぇ。自分みたいなユーザーからすると温度差を感じてしまう。

あんたたちはたいして才能ないんだからさぁ。しっかりと研究してよ。
どうせ新しいものなんて作れないんでしょ? 自分の手に余るんだったらリサーチするとかさ。そういう努力しないと。
昔の作品たくさん見て、エロとは何かと始終考えてやってかないと。プロなんだから、ユーザーとのエロの差額分が金を生むんじゃないの?

こんなこと書くつもりじゃなかったんだけど、ヘンなスイッチ入っちゃった。
でもさ、10年以上前の作品と比べてなんらスキルアップしていない、むしろ劣化してるところとか見ちゃうとなんだかねえ。ノウハウの蓄積とかやらんのですかね? ソフト・オン・デマンドは。
不思議な会社だなぁ。

書くつもりだった「菅原ちえ監督の淫語しようよ!」そのもののことについてはまた明日にしましょう。

レズAVにくらべると孤独な戦いだよな。 

  • [2010/07/25 00:25]

今日ボヤキで書こうと思っていたことがあったんだけど、淫語の種類のことでメールをもらったんで自分の見解を書いておこうと思う。

淫語AVマニュアルを起ち上げたとき、どこまでを淫語とするかまず悩んだ。
当初は男性器・女性器に限定しようかと思っていて「おちんちん」「チンポ」「マンコ」「オメコ」ぐらいしか想定していなかった。
自分の中での淫語の認識ってそんなもんだったんだよね。

んで、今もときどきコメントをくれるkickさんが「チンポ」じゃなくて「おちんぽ」に興奮するって淫語スレで言っててこれが結構衝撃的だった。たしかに言われてみると自分も「おまんこ」と「マンコ」では興奮度が違う。
それで「おちんちん」「チンチン」「チンポ」「おちんぽ」「おまんこ」「マンコ」「オメコ」と立て分けてみた。

まだ淫語AVマニュアルも1日のユニーク数は30人ぐらい。今より気楽なもんだった。
どっかからレンタル掲示板を設置して、3、4人でかなりゆるーい感じのやりとりをしていた。

そんななかしばらくして「キンタマは?」と書き込んできた人がいた。
言われるまで睾丸の存在をすっかり失念していたのだった。
これはまずいと思い早速「キンタマ」を追加。

性的な嗜好は自分基準になりがち。そこから少しでもはずれると興味はなくなる。
でもサイトをやるならこういうところは気をつけないといけない。
たとえ自分に興奮ポイントがないにしても理解だけはしとかないと。
現実に興奮する人がいるのに全否定などゆるされるわけがない。
それだけはしないようにしようと強く思った。

またしばらくたって「尻の穴は?」という書き込みがあった。
ちょっと悩んだ。だが確かに肛門は第2の性器のようなもんだ。それに当時のビデ倫はアナルにモザイクをいれている。考えたすえ「淫語」として扱うことにした。
ただしメインはあくまでも男性器・女性器のみとすることした。

その次に「チンポ汁は?」ときた。
その人の感覚だと「チンポ」と「チンポ汁」では違うらしい。
それまでは「チンポ汁」も「チンポ+汁」だから「チンポ」としてカウントしていた。
でも「チンポ汁」に興奮する人は「チンポ」だけでは物足りないということだった。

「チンポ汁」を認めるとなると「ザーメンは?」ってことになる。
「精子」「ザーメン」は性器そのものではない。また性器がらみの言葉というのとも違う。今でもこれは「淫語か?」と迷う。

ほどなく「センズリは?」ときた。
実は長らく「センズリ」も淫語としてカウントしていた。「マンズリ」をカウントしていたからで「マンズリ」があって「センズリ」がないのはどうなんだというのが理由だった。
しかし一昨年ぐらいから「センズリ」は淫語じゃないと思って外してしまった。

「マンズリ」は「マンコズリ」の略称とも取れるから淫語であることは異存ない。しかし「センズリ」となると、こちらは「千擦り」なわけでマスターベーションの隠語でしかない。
「隠語」を淫語に含めるわけにはいかない。
「チンポズリ」なら淫語としてカウントもしよう。だが「千擦り」なら、「どこを千回もするのか?」と聞かないといけない。まさにそこにこそ淫語が隠されているわけだ。

もちろんこの言葉にだって興奮する人がいるだろう。
だがそれだったら「SEXしよ!」でも「フェラチオさせて下さい」でも興奮する人はいる。
「誰かしら興奮する言葉」という意味だけで「淫語」を広く定義してしまうともはや収拾がつかなくなる。

「乳首」なども大きな性感帯の一つだ。ふだんは隠しているし、これがあるかないかで18禁の分かれ目ともなっている。似た様なポジションにいるアナルも入れたのだから淫語のカテゴリーに入れていいんじゃないかと思うこともある。
だがこれも今はあえて除外している。乳首を認めるとさらに「乳輪」「乳暈」「おっぱい」「パイパイ」と広がりかねないからだ。

淫語AVマニュアルも5年目に突入した。
その間、いろいろ変遷があった。
今は1日2000人のユニーク数があるけれど、所詮これは個人の趣味サイト。
今まで淫語AVサイトなどなかったのだ。だったらこちらの好き勝手にやらしてもらう。

この間ラッシャーみよしさんにお会いしたときに、「淫語モノっていつぐらいから認知されたんでしょうね」と言ったら、「淫語魔さんのサイトができてからですよ」と言われた。

淫語サイトはそれまでもあるにはあった。
でもここまで淫語AVについて騒ぎつづけているのは確かに自分ぐらいしかいない。

淫語AVマニュアルができたぐらいのとき、いまだ業界でも「淫語」の定義がいい加減だった。
「淫語」とタイトルに表記されて、一言も「おちんちん」「おまんこ」がない作品が当たり前のようにあった。

そのたびに文句を言った。
「おまえらは松本和彦の一期一会を見たことがないのか?」と。
「業界の人間のくせに勉強不足だ」と。
最近はようやく「淫語=いやらしい言葉」という意味じゃなく「淫語=性器がらみの言葉、放送禁止用語とされてきたような禁忌句」と認知せしめるところまできた。
これだけでも「淫語AVマニュアル」の果たした役割はあったと思う。

旗幟鮮明にして騒ぎ続けることは大事なことらしい。

このボヤキに「おめこ 淫語」で訪れる人は決して少なくない。自分も需要はそれなりにあるだろうとは思っている。だが今のままでは「オメコ」淫語のAVは作られることはない。
AVは不況なのだ。あまりにも狭い性的嗜好ではメーカーも勝負しにくい。

結局「おめこ」で検索してくる人の中で、サイトを作ってまでなんとかしようと思う人はいないようだ。

自分は1ユーザーにすぎない。今でもそのスタンスは変わらない。
でも発信し続ければ、業界の人たちから注目されることもある。
そしてその中からこちらの意見を汲みとってくれる人もでてくる。

自分で城を構え発信し続けること。そして理を尽くして訴え続けること。
それをする人がいないとマイナー嗜好のAVはどんどん淘汰されていくだろう。

もはや2ちゃんねるでぼやいているだけでは駄目だ。
今は昔ほど2ちゃんねるのAV板は注目されていない。
自分ですら最近は2ちゃんねるにいかなくなっちゃったからね。

ゴールドマンの火はまだ燃えているか 

  • [2010/07/18 23:45]

あのゴールドマンが大洋図書で小説を書くということで、WEBスナイパーにて先行企画「新連載直前! 特別企画『異端のAV監督・ゴールドマンが来る!!』」が始まった。
第1弾が安田理央さん。AV史のなかのゴールドマンの位置づけを書いている。
ゴールドマンに興味をもつ人には必読のテキストだ。

先駆者ゴールドマンの天才とは?
http://sniper.jp/300special_issue/_av1.php

さすがゴールドマン研究の第一人者の安田さんだね。これまでも何回か安田さんが書いてきた内容ではあるけれど、Wikipediaにゴールドマンの項を載せるならこの記事をもとにして書けば十分なんじゃないの。

そんで第二弾は不肖、この淫語魔クンが書いてマース。

淫語の即興詩人、ゴールドマンの最強伝説
http://sniper.jp/300special_issue/_av2.php

自分は「ゴールドマンのファンか」と訊かれれば、「そこまでではない」と思ってたんだけど、でもね、この記事を書くにあたって家にあるゴールドマンの作品を探すと、なんだかんだいって20タイトルぐらい持ってたね。

んで、久々に見たら面白かったですよ。
たしかにワンパターンなんで飽きてはくるんだけどさ。
でも作品のテイストは嫌いじゃないんだねぇ。

あと思ったのはね。実物に会った上で見ると面白さが倍増するみたい。
昔はあまり好きじゃなかった声も、今回見直したらそんなに気にならなくなってたなぁ。

安田さんのここの文章は完全に同意。

その活動の初期から、ゴールドマンに関わってきた筆者は、彼に会う度に「また本気でAVを撮ってよ」と言う。言わずにはいられないのだ。
現在のAV業界は、特異な才能を求めてはいない。ゴールドマンと同時期に注目され、鬼才と呼ばれた監督たちは、カンパニー松尾を除くと、ほとんどが業界からフェードアウトしつつある。
しかし、ゴールドマンなら、そんな状況の中であっても、全てをひっくり返すような作品を作ってくれるのではないかと期待してしまうのだ。

この人はね。ちゃんと自覚して撮ればカンパニー松尾ぐらいの支持はされると思う。
話してみたらそんなに頑なな人でもなかったからさ。決して過去の栄光に縛られているわけでもないし、現実の勝負から逃げるような人には見えなかったな。
AV難民の中でいちばんまともに見えたのはこの人だった。

それにしても安田さんはえらいよ。
なんとかゴールドマンを盛り立てようとして、イベントも何回もやってさ。
しかも多少なりとも注目させることに成功した。

ホント、この件に関しては、尊敬するわ。

どうせやるんだったら淫語エロについてもっと研究してよ 

  • [2010/07/16 22:10]

SODのホームページがリニューアルして、「本日の淫語動画」なるコンテンツを毎日配信している。

今のところ「素人淫語」っぽい感じで、企画女優さんなのかなぁ、無名の子を使って淫語連呼とかせさている。
というか今日の朝、発見したもんでしばらく見てみないとわからないけど、とりあえず今日は「チンポ」連呼させていた。

エロいかなぁ?

人によってはエロく感じるとは思うけど、自分には淫語の羅列のようにしか聞こえないんだよなぁ。
初心者クラスの淫語だよねぇ。

だいたいこのインタビューアは淫語が好きなのかね。
どうしても疑いの眼で見ちゃうんだよね。

昔、トップマーシャルが「M」という痴女レーベルを立ち上げた時もこの手の淫語音声をホームページで流していたけど、あれも微妙だったよねぇ。

最近、確信したんだけど、大手メーカーの人たちって自分みたいなユーザーよりもAVそのものを見てないよね。他にやることがありすぎて今まで出ている作品をじっくり見て検証している時間がないんじゃないかと思うんだよね。
細かく指摘できるほどたくさん見てないから、この女優の淫語スキルはどんなものなのかとか、どの男優がどんな企画にあうのかとか、まったくわからずに監督に発注してたりするんじゃないかと思っちゃうんですよ。

前にまーくんをS役にして熟女を責めさせるビデオがあって、どうなんだろうって思って見てたら、案の定、蚊の鳴くような声で、責めてるというより呟いてるような言葉責め?をやっていてね。ありゃひどかったなぁ。
彼はそういうキャラじゃないよね。だってあの声だよ?
こんなのまぁーくんの作品を一度でも見ていればわかりそうなものなのに。

万次郎のM男なんかもさぁ、むかしは右往左往しているところがあって面白かったんだけど、最近は型がはまっていてセリフがマンネリなんだよね。
言うタイミングまで一緒だからさぁ。もうげんなりするのよ。
現場の評判はいいのかもしんないけど、そんなの関係ないからね。
ユーザーからすればフレームの中でどんなパフォーマンスをしてくれるかがすべてなわけで。

1回、男優のお決まりのクセとかを徹底的に検証してみようかなぁ。
淫語ヌキしていると画にごまかされなくなるからわかるんですよ、そういうの。

よくS1あたりの作品がいつも同じでつまんないって言う人がいるけど、あれは男優自体のクセがワンパターンってこともあるんじゃないかと思うんだよねぇ。
特に若手男優の言葉責めは本当になってない。

ああいうのは誰も指摘しないんだろうなぁ。
使っている方も楽だろうしねぇ。

それで納得出来るんなら、それはそれでいいのかぁ。 

  • [2010/07/13 22:48]

今日更新した今井ひろのちゃんのゴージャスオナニーサポートはなかなかよくできていた。

たとえば淫語の変化だが最初のオープニングでは今井ひろのが

ひろの、いろんなエッチなことするから、あなたはひろのことを見て、おちんちんシゴいてて。…えっ、おちんちんより、チンポの方がいいの? う、うん、わかった。
ひろの恥ずかしいけど、君が興奮するなら、チンポとか、エッチなことばを言ってみるね。チンポ、とか言ってると、ひろのもドスケベさんになったみ、…気分だよ。こうなったらいっしょにうオナニーしようか。君もひろのとエッチなことしているつもりで、チンポしごいてね。ひろのにこーい精子、いっぱい見せてね。じゃあ、ひろの、まだ恥ずかしいからちょっと練習。
チンポ、おちんぽ、おちんちんさん、チンコ、チンポコ、ポコチン、はぁー、恥ずかしいよぉ~、おちんちん、おちんちんぽ、ちんぽ、ちんぽ、ちんぽ、ああ、まだ恥ずかしいけど、こんな変な気分になってきた。
さあ君も、パンツ脱いで、おちんぽ見せて。ね、お願い! そうしたらひろのも恥ずかしくないかも。ね♥ さぁ、チンポ握って、はじめよ。

と「おちんちん」から「チンポの方がいいの?」と言わせ、さらに淫語の練習までさせてみる。

ところがよくよく聞いていると、この時点ではあくまで男性器の呼称を言わせるのみで、女性器はない。
ようやく20分ぐらい経ってから言うのだが、それもすぐには言わずに、何回か言いよどむお芝居が用意されている。

あとはぁ、ひろのの、お、おー、おお、おっ、太もも! 太もも。

あっ、ふとももじゃないところ見てるでしょ。もしかして、ここ。やっぱりここが見たいの。ひろのの、お…お…おっ…おけけ。ひろののおけけ、やわらかいって言われるの。

そしてついに

ひろののマン毛、の、ちょっと下のところにあるのが、お、お、お…、おまん…、んこ。おまんこ。…おまんこって言っちゃった。あなたも、おちんちんって言って。

いったん口にしてしまえばあとは気兼ねなく

ハァー、おまんこ開くの、まだちょっと恥ずかしから、お尻見せてあげるね。

とすぐに「おまんこ」を口にする。

そしてついには、

ひろののおまんこ、もっとズボズボしてぇー。すごい気持ちいい。おまんこおまんこ気持ちいい。もっとおまんこズボズボしてぇ。

おまんこ気持ちいい。ああん、オマンコ気持ちイイよ。ああっ、オマンコ気持ちいい。オマンコ気持ちイイ。おまこん気持ちイイよ。

と連呼するところまでいく。

実に計算された流れ。
淫語魔のおっちゃん、こういうの大好きっス。

ほかにもこういう細かい芝居が随所に見られて、かなり玄人好みの作りになっていた。

だからこそなんだが、問題はやっぱり変なふうに「主観設定」にこだわっているところなんだよねぇ。

もちろんオナサポだから主観にこだわった作りでもいいのだが、宇佐美監督の場合、主観撮影のみの構図には限界を感じたのだろう。その苦肉の策としての「お約束」設定が生み出された。
「鏡」を使ってそこに主観側の体を映し込む設定と、「見せつけFUCK」としてのカメラ目線・語りかけのカラミである。

前者は、いったん「鏡像」ということにしてしまえば「鏡に映ったという体」で客観映像を入れ込むことも可能になる。
だけど鏡に自分の姿を映すにしても客観と主観映像はコンセプトが根本的に違う。
実際、宇佐美監督の鏡を使ったということになっている映像も、純粋に主観視点として見た場合アングルが高すぎたり低すぎたり、本当に鏡に映し込んでいたら見えない角度の構図まで入ってしまっている。
これではヴァーチャル感は出せない。自分のように主観モードに頭を切り替えて見ているとものすごくお粗末な映像に見えてしまう。

「見せつけFUCK」の方も「カメラ目線での語りかけ」以外は客観で自由に撮ってはいるが、主観映像としてはかなり問題のある構図がいくつかある。
それに男優側は声も出さず顔が映らないように不自然なまでの背け方をしているので、これが違和感を与えてしまう。
もしも見ている側の嫉妬を煽るなら、男優の顔をしっかりと映して、なおかつ声で挑発させるべきだがそこはやらない。そこだけはヘンな完全主観の縛りが入っている。

結局、なぜわざわざ「彼のことを大好きな彼女が彼の目の前で別の男に抱かれる姿を見せつけるのか」、映像で説明ができていない。これだと「かなり精神が病んでいる女の子をカノジョにした」設定ということになってしまう。

「完全主観作品」に客観映像を織り交ぜたいから入れているにすぎないこれらの撮り方には無理がある。こじつけはこじつけ以上のものにはならないのだ。

もちろん抜く分には気に入ったシーンでやりゃいいってことはある。だから前後の脈絡などいらないという考えもあっていい。
だが淫語ものというのはそうもいかない。流れがあって言葉は成立する。文脈がなければ言葉は意味をなさないのだ。

視覚のエロスは記号(sign)だが、言葉のエロスは信号(signal)なのである。

自分が宇佐美作品を何度も見返す気になれないのは、まさにこうした点にある。
自分にとって宇佐美忠則は、いろんな意味で抜きん出ていい作品を撮る人ではあるが、その作品がヘビロテ入りすることはまずない監督でもあるんだ。

ここが宇佐美忠則の弱点だとは思うけれど、でも消耗品としてのAVもありではあるからさ。
そのあたりは当人も割り切っていて、「賞味期限が極端に短くても構わない」ってことかもしれない。

変態性欲への扉 

  • [2010/07/08 21:52]

思い出した。
自分が最初に本を読んで号泣したのは『虐げられた人びと』だった。
それまでも涙がうっすらってことはあったと思う。でも嗚咽で読むのもままならなくなったのはこの本がはじめて。
あれは中学を卒業してまもない最後の春休み。
3月とはいえまだ肌寒くて、自分の部屋で朝方から布団にくるまって読んでいた。この本との出会いがその後ドストエフスキーにはまるきっかけになったのではないか。
10代の頃、一番読み返したのもこの本だ。
つきあいはじめた女性には必ず薦めていた。たいていは読んでくれないのだが、中には奇特な女性が2人ほどいて、そのうちの一人と結婚したのだった。

この作品にまつわる話はほかにもいろいろあるのだが、長年封印してしまっていたようであまり意識しなくなっていた。それがこのあいだのラッシャーみよし監督の一言で急にざわつきはじめた。監督が「ドストエフスキーでいちばん好きなのは『虐げられた人びと』なんです」と言いだしたからだ。

虐げられた人びと (新潮文庫)
ドストエフスキー
新潮社
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ドストエフスキー好きの人ならわかると思うが、この本を「いちばん好き」というのはものすごく勇気のいることなのだ。
この『虐げられた人びと』は研究者の中ですこぶる評価が低い。文芸評論の大家たちもこの作品そのものを持ち上げる人はそうはいない。
『虐げられた人びと』の位置づけは、そのあとに続く『罪と罰』『悪霊』『白痴』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』といった大長編群にいたる習作のような扱いをされてしまうのだ。作品としては未熟、あるいは失敗作とまで言う人もいる。

だいたい当のドストエフスキーご本人が言い訳をしていたぐらいだから仕方がないところもある。

「通俗小説と呼ぶことにさえ異存がない。ただし、それは想を内部に成熟せしめる暇がなく、倉皇として筆を執ったからである」(『エホーバ』誌 1864年 9月号 米川正夫訳)

確かに『虐げられた人びと』はメロドラマ的である。
ドストエフスキーの小説の中でも取っ付き易くウェルメイドな作品なのだ。
だから逆に自分はドストエフスキーを人に薦めるときはよくこれを推したものだった。

通俗小説と言われればそのとおりだが、それでも自分は芸術的価値が低いとまではとても思えない。
なによりあのレフ・トルストイがこの作品の価値を高く認めているではないか。

 ドストエフスキィについて感じていることを何もかもどうにかして言えたら、と思っています。(中略)私はこの人と一度も会いませんでしたし、かつて直接の関係をもったこともありませんでしたが、彼が死んだ時、突然私は、彼が最も最も身近な、大事な、私に必要な人間であったことを悟りました。私は文学者でした。そして文学者というものはみな、見えっぱりで、猜疑心がつよいものです。少なくとも、私はそういう文学者です。ですから、彼と比べてみようなどという考えは決して私の頭には浮かびませんでした――決して。彼が創作したすべてのもの(彼が創造した善なるもの、真なるもの)は、彼がつくればつくるほど、私が嬉しくなるようなものでした。技巧は私の中に嫉妬をよびおこします。知力もそうです。しかし、心の行為は私の中に喜びをよびさまします。私は彼を本当に自分の親友だと思ってさえいました。われわれはいつか相会うであろう。今はただそういう巡り合わせになっていないだけだが、これはもうこっちのもので、会うということは確実だ――としか考えませんでした。と突然食事中に――一人で遅れて食事をとっていました――新聞をよむと――ドストエフスキィ死去。何か支えのようなものが私から落ちました。はじめは、茫然自失していましたが、しばらくして、彼が私にとってかけがえのないものだったということが段々とはっきりしてきて、私は泣きました。今も泣いています。
 つい先頃、彼の死ぬちょっと前に、『虐げられし人々』を読んで感動したばかりでした。

『トルストイ全集 18』河出書房新社 中村融訳 S48.11.25 429p

この作品でもみよしさんが指摘していたドストエフスキーの変態的性愛嗜好がちゃんと描かれている。まただからこそこの作品は専門家の評価をよそに当時のロシアの一般読者から圧倒的な支持を受けていたのだ。
ドストエフスキーはまず流行作家でもあったのだ。

こんなふうにドストエフスキーについて自分は人と話すことがほとんどない。
いままで自分のまわりでまともに語り合える人などいなかったからだ。少なくても社会人になってからはそうだ。

ちなみにこれ、このあいだカラオケの時にひそかに携帯で撮ったみよし監督の横顔。
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かっこよくねぇ?

みよしさんにお会いしてあらためて思った。
自分はドストエフスキーが大好きなのだ。
ドストエフスキーと出会って30年。ずっと好きだったし、これからも好きであり続けるだろう。そのことをもう少し自分の中で整理しておいてもいいんじゃないかと思い始めた。

ハッキリ言ってドストエフスキーの良さをわからないヤツに変態を語る資格はないな。

ララ ララ ララァ~ ララ ララ ララァ~♪ 

  • [2010/07/06 22:08]

せっかくなんで昨日に引き続きドストエフスキーの話をしようかと思ったんだけど、書いていてとまらなくなってきたのでまた今度にしようと思う。
今日のW杯に備えて寝ないといけないからね。

あといちおう次の更新予定は竹内結さんの雌女のつもり。
彼女は初見だけどかわいいねぇ。売れてる人なんでしょうかね。
その次は宇佐美さんのオナサポやって、あとは久しぶりのアッキーかな。

そうそう月曜日の朝、起きたら声が潰れてたのね。
なんでだっけ? って思ったら、某天才監督と二人で「ハカイダーの歌」と「真っ赤なスカーフ」を歌ったんだった。
特に「赤いスカーフ」の方はかなり熱唱したような気がするんだよね。

んで昨日から鼻唄はずっと「真っ赤なスカーフ」。

YouTubeで探したら、こんなのがあった。
なんでもあるんだね、YouTube。

さっき見てたら不覚にも涙腺がゆるんじゃってさ。
まったく、なんでこんなのに感情移入しちゃってんだよぉ~。

ヤマトってお世辞にも良くできているストーリーとはいえないと思うんだけど、なぜに自分はこんな穴だらけの作品で泣けてしまえるのだろう?

結局、「完成度が高い」ってことと「人が感動する」ってことは別次元の話なんだよね。
じゃないとこんなクソみたいな設定とゲロを吐きたくなるような美意識に涙が出るのはおかしいものね。

でも表現者は人の心を動かしてなんぼの世界。
まずそれがすべてと言ってもいい。

でもホントお似合いのカップルですよ。 

  • [2010/07/05 23:21]

昨日は真咲南朋さんのウェディングパーティーがあってお呼ばれした。

実は直前に祝辞をやってくれと頼まれたのだが、昨日は緊張を解きほぐすためにと酒をがぶ飲みしてしまい、祝辞を読む頃には相当出来上がってしまった。
一応なんどもリハーサルしてきたのだが、肝心の本番は途中で何をしゃべっているのかわからなくなってしまって、完全にセリフが飛ぶ。

シドロモドロ。
右往左往。
立ち往生。
醜態を晒したような気がしなくもないが、酔っ払ったせいもあって祝辞が終わっても自己嫌悪に陥らずそのまま酒を煽り続けた。

そうこうしているうちに「いんごまさん。2等です」とか言われて再び前の方に呼び出され、Wiiを手渡された。
なんかの景品が当たったらしい。だがもうこのあたりは完全に記憶が断片化している。

しばらくたって神崎レオナさんを紹介される。
だが何をしゃべったのかあまり覚えていない。彼女からものすごくプライベートな話を聞かされたような気もするんだが、あれは本当に彼女から聞いたことだったのだろうか? それとも別の人のうわさ話か。
ただやたらキレイなお嬢さんだったことは覚えている。
今思うと個人的に聞きたいことはいっぱいあったのだが惜しいことをしたかもしれない。でもゴールドマンのときもそうだが、あこがれの人と出会ったときは酔ってなくてもそんなにべらべらとしゃべれないものだ。たぶんチャンスはまたあるはずなんで、そのときあらためて聞くことにしよう。

もう一人、加藤ツバキさんとも話した。だが今あらためて記憶を呼び覚ますと「加藤さんって熟女ものばかり出てますよね。なんでなんでしょうね? こんなお若いのに」みたいな、当人としたらどう答えていいのかわからないような質問をしてしまっていたような気がする。このあたりは人事不省につき記憶が定かでないのだ。
もしもものすごく失礼なことを言っていたらごめんなさい。

そしてこのパーティーではついに尊敬するラッシャーみよしさんとお会いすることができた。
いやー、これがとても楽しかった。

最初こそアウダースの雌女・熟雌女の裏話などを聞かせてもらったていたのだが、途中からドストエフスキーの話で盛り上がりだす。
2次会のカラオケでは周囲が大音量で歌をがなりまくるなか、お互いの耳元に口をつけるようにして、ドストエフスキー文学における性愛を熱く語りあうのだった。

楽しい。ちょー楽しい。
おかげで完全に酒毒に犯されていたはずの脳ミソが覚醒しはじめましたよ。

ラッシャーみよしさんは「ドストエフスキーはものすごいド変態ですよ!」と力説する。
世間の学者たちはドストエフスキーの変態的な性愛についてまとも向きあおうとしてないとも言う。

そうなんだよね。世間の学者さんたちは世の中に存在する性的嗜好についてちゃんと語れる人が少ないんだよね。AVを見てもっと人間の性愛の奥深さを研究したほうがいい。

ああ、楽しい。
「この二人、こんなところでドストエフスキーなんかを語ってるよ」と周囲から中傷されてもかまわず話を続ける。
いかにドストエフスキーは普遍性をもった変態か。
そしてどれだけ偉大な作家か。

みよしさんのエロに対する眼差しも自分と重なるところがあって共感しまくり。
エロの探求者はこうじゃなきゃな。

みよしさんとならずっと話していられそう。
またそのうち会いに行くんだ。