アフィリの運営会社も厳しいらしいね。 

  • [2008/05/17 12:28]

淫語AVマニュアルの独自ドメインを取得するとき、「ingomanual」とavを抜いて登録したのは、AVだけにこだわらず、もっと広汎な「淫語サイト」に発展することもあるかとチラっと思ってしまったから。今のところは淫語AVのレビューで手いっぱいだけど、淫語の世界を広めていきたいという気概は常にある。

WEB上での淫語分野は大きく5つぐらいに分けられそうだ。

1つは淫語テキスト。
官能小説もそうだが、掲示板の書き込みのような素描程度ものなど。サイトとしてはまとまったものがなかなか見あたらないので残念だが、探せばないわけでもない。
もともと自分はエロ小説を読んでた口だし、日本の古典も西鶴の『好色一代男』みたいな長編から艶笑小咄のようなくすぐりまでどれも好きだ。その中には淫語文章も結構あって、当たり前だけど伏せ字とかで書かれていたりはしない。

2つ目は淫語音声。
妖声堂さんYSクラブさんなんかが昔からやっているやつで、YSさんの場合はテキストやAV紹介もあって、ひょっとしたら総合サイトも考えていたかもしれない。
自分なんかは淫語サイトというとまずこのあたりをウロウロしていた。官能小説は本屋で買ってたが、音声となるとそうもいかない。
これらの音声サイトはだいたい素人っぽい女性の淫語オナニーで自分の場合、オナニーものはAVより音声の方が好きだったりする。

3つ目は18禁のPCゲーム。いわゆるエロゲーなんだけど、2ちゃんねるのエロゲ板で昔から淫語を卑語で通してきたってこともあってか、メーカーの中には淫語より卑語で表記しているところもある。実際、「淫語ゲー」と発音するより「卑語ゲー」の方が語呂がいい。卑語ゲスレは淫語スレの中でも長く続いていて、住人もそこそこいるので情報が充実している。データベースもしっかりあって、中の人もよく頑張っている。

4つ目が淫語発言。
テレビとかラジオとかで思わず言っちゃっているとか、何気なく淫語まじりの会話をしているとか。あるいは、○○○のように聞こえるという「空耳」テイストのも含まれる。
鶴光のオールナイト世代からすると潜在的ファンはいっぱいいるような気がする。
サイトとしては本来なら、相互リンクしているフェチな奴らのためのおちんちん発言・キンタマ発言さんに頑張ってもらいたいところなんだけど、こちらは深い眠りについてしまって終了っぽい。残念だ。

そして最後にAVってことになるんだけど、AVは実はその黎明期からして、代々木監督が女性に「卑猥語」を言わせていて、そういう意味ではAVの歴史とともにあったと言えるんじゃないか。

FAプロのヘンリー塚本監督はAV製作するずっと以前、まだビデオが「一般家庭では再生するデッキすら珍しい」時代に、高価なカメラとデッキを買い、ビデオ撮影依頼の商売をはじめた。70年代終わりぐらいの話だ。
当初、「なんでも撮ってあげますよ」という触れ込みで、結婚式や子どもの運動会などの撮影を当て込んでのものだったらしいが、実際に舞い込んできたのは「愛人とのセックス」。金持ちのオヤジや親分さんみたいな人の依頼でSEXを撮り、それが話題になり当時の写真週刊誌に載ってそれ専門になっていったらしい。

「ええ、もちろん驚きの連続ですよ。初めての時ですか? もちろんはっきり憶えています。場所は渋谷の『東急イン』です。男は六十歳くらい、女は二十七、八といったところでしょうか。きれいな女性ですよ。それがね、二時間『オマンコいい、オマンコいい』って言いっぱなしなんです。僕は真面目でしたから、オマンコなんて言葉を口にしたことも無かった。ところがそういう世界では女性が『オマンコ、オマンコ』って言うんです。本当にびっくりした。それが彼らの悦びなんですね。それを言うことによってすごく興奮するわけです。凄い世界だと思いました。そして私自身も驚いているだけではなく、そういった世界にのめり込んで撮っていくようになったんです」

(中略)

当時の体験は現在のヘンリー塚本作品の基礎になっていると氏は言う。FA作品における性のリアリティーが他社の作品とひと味違うのは、そういった背景によるものではないだろうか。

東良美季『アダルトビデオジェネレーション』メディアワークス 1999.11.20

そのうちFAプロの淫語作品を上げてみようと思うけど、あそこの淫語モノはまさに『オマンコいい、オマンコいい』って言いっぱなしの作品ばかりで、また男優の花岡じっ太あたりがとてもいい淫語あおりを入れてたりする。
あれこそヘンリー監督の実体験をもとにしたものなのだろう。
ふだんのSEXで「いやらしいコトを言わせるのはAVの見過ぎだ」みたいなことをいう人がいるが、それは順番が逆なのだ。

SMの巨匠・団鬼六は奥さんを自分の弟子に寝取られたことがあった。
それがわかったとき、団先生は自分の弟子に「アノ時の声」の録音をさせるのだが、その淫声を聞いて何よりショックだったのが、奥さんのSEX中の女性器発言だった。
夫人とはいたってノーマルなSEXしかさせてもらえず、むしろアブノーマルな夫の性癖をさげすんでいるようなところがあったはずなのに、若い男に縛られ自分の時には決して口にしない「おまんこ」発言をしている。そのことに激しく動揺し深く嫉妬する。

こんなふうに淫語プレイはAVができるはるか前から存在していたし、卑猥なことを聞いて喜ぶ男女はいた。自分の場合もそうとは意識せずSEXの時は自然な成り行きで淫語会話をしていた。
今ひとつマイナーな世界であることは認めざる得ないが、であればこそ、この世界をもっと広げていきたいし、淫語関連で頑張っている人にはバックアップしていきたい。そのために総合サイトみたいなものが作れたらいいなぁと漠然と思ったりする。

ただ今のところ、後ろ盾できるほどの力はない。
今、自分ができそうなことはアクセスを回すことぐらいか。

実は頼まれて、同人系のDLsite.comのアフィリエイトに申請をしてみた。
音声サークルも売れないらしい。だからせめてトラフィックを回そうと思った。ところが、肝心のDLsite.comに断られてしまった。
実写を主体とするところはダメらしい。
規約にも書いてあるから、それはそうなんだろうと思う。
そこで勝手にリンクすることにした。リンクフリーらしいから。

別に小遣い稼ぎがしたくてやっているわけではない。
最初からそうしておけばよかったのかもしれない。
そんなことを思い出させる一週間だった。