「エロの追求よりバラエティ重視」 

  • [2010/07/31 09:44]

「淫語しようよ!」は本編だと2作目が好きだった。
女優さんもシチュ設定の方は白崎るみと長瀬美香でそこそこ芝居は出来ていたし、山咲あかりの携帯を使ったゲリラ撮影もよかった。
早坂晃子の官能小説朗読も今までの淫語朗読とは違い、プロの技術を持った人にやらせたのがよかった。綺麗な日本語の言い回しでクリアに発音する。その点は声優のそれともぜんぜん違う発声だ。

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それと「淫語しようよ! ベストセレクション」には収められてなかったが、「素人淫語」もしっかりとあり、成人式の式典帰りの女性たちを捕まえては「おまんこ」を言わせていた。
成人式の出席者なので映し出される素人女性は当然20才ばかり。しかも振袖などの晴れ着など着て、多少テンションをあげながらときに無邪気に、人によっては恥ずかしそうに淫語を言う。
今ならありえないゲリラ撮影だ。

白崎るみの友人の妹コーナーはかつて2ちゃんねるで、セリフを抜書きしたテキストが貼られていたことがあって、今も探すとそのスレの残骸が見つかる。
見ているとどうやらWinMXあたりに流れていたみたい。
http://pc.2ch.net/download/kako/1000/10009/1000959415.html

だけど正確じゃない。これは淫語魔としてはいただけない。
そこであらためて抜書きしてみた。

あっ、せんぱーい。今、お兄ちゃんちょっと出かけてるんですけどぉ、すぐ戻ってくると思うんで中に入ってて待っててください。
お兄ちゃんお部屋、散らかってるんですよぉ。
あれ? 先輩どうしたんですかぁ? お兄ちゃんの部屋こっちですよぉ。 どうぞ。
なんか、おにいちゃんお部屋、いっつもイカ臭いんですけどぉ。ごめんなさいね。
あっ!先輩今なに隠したんですか? なに隠したの! 見せてぇ。何隠した? 見せて、見せて。見せて。
お願い見せて。ああ、お兄ちゃんのエロ本。お兄ちゃんセンズリばっかりコイてるんですよぉ。先輩からも注意してやってください。『センズリ・・・コクな』って。
えっ、センズリ。先輩もするんですかぁ?
えっ? あたし? …ウン、する。マンズリ。
あっ先輩。お願いがあるんです!
あたし明日の授業でザーメンが必要なんですぅ。なんでも顕微鏡で見るんだって。
先輩お願い! ルミのためにザーメン、出してください。
お願い、ザーメン出して。お願い。こーいザーメン出して。ドロドロしたザーメンだして。
え? オカズ? オカズがないとセンズリぶっコケないの?
んんー。いいよ、私で抜いても。あたしをオカズにしてセンズリぶっコイてっ。
こうやってね、パンツ食い込ますとぉ、ルミのおまんこくっきり見えるでしょ?
わかる? ルミのおまんこ、ここがルミのおまんこだよ。マン毛もはみ出てるでしょ。わかる? マンズミだってあるんだよ。
ここが、ルミのクリトリスっ。ルミねぇマン汁を、クリちゃんにつけて、コスりあげるのが大好きなの。
クリちゃんの皮をむいて、どんどんどんどんマン汁つけると、クリちゃんコスる指が速くなるの…、ああんっああ、あああああん。
クリちゃんのね、ビラビラね、ルミのぶ厚くって有名なの。
たまにね、洗わないとね…、クリちゃんのビラビラに…マンカスが溜まって…くっ、くさ…、酸っぱい匂いがしてくるのぉ…。
ねぇ、先輩、ルミのマンカスの匂い…する? ああん、ああっ。
ああ、おまんこアツイぃっ。おまんこアツイっ。ああ、おまんこ…グチョグチョしてる。ああっああ。
クリちゃん伸びてる…、あっ、あっ、おまんこグチョグチョ。マン汁も…垂れてる…。
ああ、しびれちゃう。ああマンコしびれちゃう。ああっ、あああ、あああ、ルミのおまんこ気持ちいいっ。ああ、あああ。
ああ、あああ、ああああ、おまんこ気持ちいいっ。
あああ、いっちゃうー。ああ、あああイクぅううううぅぅううああああっあああっああああっ。
先輩、ルミはこんなにおまんこパックリさせてるのに、先輩のチンポ、どうなってるの?
もうこんなに勃起してるじゃない? 先輩のチンポ。
先輩がチンポ出さないなら、ルミがチンポだしちゃいますよ。
ああぁ、おっきぃチンポ。
皮がつやつやしてて黒光りしてるぅ。
裏スジをちゅ~ってされると男の人気持ちイイんだよね?
どーお チンポ気持ちいい?
なんかチンポからしょっぱいのでてきたよぉ?
「チンポぉ、おいひぃぃんん、んん、ちんぷぉおいしい、おいしい、おいしいチンポ
チンポおいしい。
先輩のザーメン…ルミのお口に…ああっぶっ放してぇ…。
先輩のザーメンほしいっ。ザーメン、ザーメン…先輩の濃いザーメンほしい。
先輩、ザーメンいっぱい出して…んん、んん、んん、んん…いっぱい、いっぱい。先輩。んん、んん、んん、んんん、んんんっんんんっんんんんっ、ん、ん、ん、…ん、んんっ、ん、んんっ。ああっ。
先輩のザーメン、いっぱいでたぁ。

上に抜書きしたものもそうだが「淫語しようよ!」にはSODならではの節回しがいっぱいある。

①「ぶっコいて」「ぶっ刺して」「ぶち込んで」などと「ぶっ」「ぶち」という接頭語の多用。
「エロスは破裂」と喝破したのはフロイトだったと思うが、その意味で「ぶっ」という音は破裂をなぞる音である。
この言い方はそののち他メーカーでも見られるようになる。出演している企画女優たちにしっかりインストゥールされて、それが伝播してしまったのかもしれない。

②「センズリ」は淫語としてあつかっていた。
自分もしばらく淫語として扱っていたのはSODの影響だったわけだ。菅原監督が好きな言葉なのだろうか? 連呼させることもある。
特に「センズリぶっこいて」は定番で、「シコシコシコシコ」と擬音を足して女優に言わせるのは「オナてつ」でよく耳にするフレーズである。

③聞きなれない淫語を好んで使う。
この「淫語しようよ!」でも「ザー汁」「キョン勃ち」「メコ線」など、そうそう聞くことのできない言葉を使っている。しかも頻繁に使うのでSODのオリジナル淫語ということを意識したのだろうか。
だがこのあたりがエスカレートしすぎてエロから遠ざかっていくのがSODの悪いくせである。
これらの聞きなれない言葉を使うならもう少し工夫が必要なのだが、そういう繊細な流れをつくることができない。

④口に竿を入れさせながら淫語を言わせる。
当然、クリアには淫語が聞こえない。もちろんフェラ淫語ならそういうフレームがあってもいい。だがこれを3分以上もやられてはたまらない。

なぜこういうことが起きるのかというと、おそらくエロマンガを参考にするからではないか。視覚的エロをそのまま音声エロに置き換えようとするから無理が出てくる。

淫語は記号(sign)よりも信号(signal)を通してエロの象徴(symbol)を表象するものである。

そういうことがいちいちわかっていない。
淫語を記号重視で捉えている。

もちろんそうはいってもAVは映像表現である。淫語ビデオの「淫語」は視覚的エロを補助する役割もある。
菅原ちえ監督は当初そのあたりのバランスが絶妙だった。

でも途中でダメになっていく。
結局、何を撮っていたのかという自覚がなかったんだろうな。

そしてSODの淫語は今では迷走をし続ける状態に陥るのであった。