「六波羅蜜寺の仏像」は21日、明日まで。 

さて、ボチボチ次の更新作業に入りますか。
次は北原夏美さんね。UPは明日か明後日か。
まぁとにかく連休中に一本あげますよ。


今週、東京国立博物館に行ってきた。
上野に行くといつも思うんだけど、ここはずっといても飽きない。
今回の目的は博物館だったんだけど、近くにある国立科学博物館は昔から好きで、時間があればまたあの恐竜の標本に会いたいと思ってしまう。
博物館から公園に入ると東京都美術館。今は「フェルメール展」をやっていて、これもそのうち見に行かなきゃと思った。
そのちょっと先が動物園。もう少し行くと上野大仏。
彰義隊が憤死した花園稲荷・五條天神を抜ければ不忍池。この時期なのにまだ咲いているハスの花があった。
池の真ん中にある弁天堂では「巳成金」の例大祭が近いということで、赤いノボリ旗が林立していた。

上野っていうのはちょっとしたテーマパークなんだよね。2,3時間ぐらいの滞在だと物足りなく感じる。ほかに東京だと浅草なんかもそうなんだけど、浅草は1人でぶらつくにはちと所在ないかもしれない。
その点、上野は1人でいくらでも楽しめる場所だ。

博物館へは「特集陳列 六波羅蜜寺の仏像」が目当てだったんだけど、この博物館も全部見るには半日かかる。
時間が無くて、今回は1Fのみの展示だけで2Fの方は見ずに帰ってきちゃった。

しかし、仏像はさぁ、やはり博物館なんかで見るもんじゃないね。
こうして展示されちゃうと単なる彫像でしかなくなる。しかも解説文を読んではテキトーうな感想を述べるおばちゃんたちに囲まれると、よりいっそう「見せ物」としての側面が強くなって、それがどのような願いのもと仏師たちが刻みつけていったのかという思いまで俗物化していくようで何度かうんざりしてしまった。

やっぱり清盛さんも地蔵菩薩も六波羅蜜寺で会わないとダメかもしれんな。
ここの展示作品一覧で「僧形坐像(伝平清盛像)」「地蔵菩薩立像」「薬師如来坐像」に「おすすめ」と赤く書かれている段階でなんか違うんじゃないかと。

博物館でよかったのは刀剣の展示。
自分ははじめて源清麿の刀を見た。伝説の刀鍛冶であまりにも破天荒な逸話を持っている人だから、本当に実在していたのか自分の中ではかなり希薄な存在だったんだけど、やっぱりちゃんと生きていらっしゃったんですね。当たり前だけど。

この人のことを最初に知ったのは隆慶一郎の「鬼麿斬人剣」 という小説だった。

この本は清麿が自死したところから始まり、創作上の弟子・鬼麿が師匠の足跡をたどる話で、鬼麿がサンカ出身という設定や伊賀忍者との死闘など隆慶一郎お得意のストーリー展開があるわけだけど、この小説のおもしろさはやはり源清麿という実在の人物がもともとユニークなキャラクターだったということが大きい。
隆慶一郎はこういうユニークな歴史上の人物を描き出すのがうまい。前田慶次郎などこの人のおかけで有名になった。

歴史上埋もれている人物なんていくらでもいるんだよね。
そもそも歴史上の人物というと貴族とか武士階級ばかりだけど、そんな上流階級は日本の人口の1割。幕末で言えば日本の人口3000万のうちの300万だ。
庶民階級の中で埋もれている人物なんて腐るほどいるんだろうな。

コメント

清盛より

この世とあの世の境、「六道の辻」にある六波羅蜜寺で、お逢いしましょう。空也っちもいるよ。

口寄せですか?

でも入道相国が「空也っち」って言わないと思うなぁ~。

空也上人立像だけは六波羅蜜寺のシンボルだから貸し出さなかったとのこと。

こういうのって江戸時代にさかんに行われていた「出開帳」みたいなもんなんじゃねぇーかとついつい勘ぐっちゃうんですよねぇ。
あれって経済的に貧窮しているお寺が江戸のようなおっきなところのお寺に所蔵の仏さんを貸し出して出稼ぎしてもらうようなもんでしょう。

六波羅蜜寺ほどの古刹が、どういうつもりで貸し出しているんでしょうね。やはりそこには幾分かのお金が入るんでしょうか?
どっちにしろ仏の慈悲を拝してもらうためとはとても思えないので、結局、仏さんをモノ扱いしているんじゃないのんかと。

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