癒らし。VOL.55 レビュー 「その笑顔に毎回会えるのが俺の幸せ。」 

癒らし055
七咲楓花の「癒らし。」VOL.55はここでプロデューサーが変わることもあり、そういう意味では一つの区切りの作品となっている。

この前のVOL.53の雪見紗弥、54のMarin.もよくできていた。
初期の傑作、森野雫の「癒らし。」VOL.9を見たあとにこれらの作品を見るとその完成度にビックリするかもしれない。

  1. ジムノペディが流れてタイトル
  2. 公園で待ち合わせ
  3. 河川敷で会話
  4. 彼氏の部屋に
  5. 彼氏が後ろから抱きつく→パンストを下ろそうとすると軽く抵抗する楓花
  6. うしろに引き倒しキス→ベッドへ
  7. ブラをはずすとき恥ずかしがる→かまわず愛撫を繰り返す彼氏
  8. 攻守逆転。彼の股間におずおずと触れる彼女
  9. ゴム装着してエッチ突入→後背位・正常位からゴム射(精子確認はなし)
  10. 風呂→外食→再び彼の部屋
  11. 彼の告白に「そんなこと、言ってくれる人、出会えて、私もしあわせ」とキス
  12. 二回目のエッチ→正常位・騎乗位・横抱き→後背位で正常位→腹射
  13. 彼女の打ち明け話

まず前回紹介した東良さんの言葉を改めて確認してみよう。

冒頭、久しぶりに彼に会いテレる楓花の台詞が時々不用意に敬語になる。観る方は「アレ、恋人同士なのに何故?」と思うのだが、やがて彼女が彼を「先輩」と呼ぶ。そこに一切の説明はない。しかし我々は二人が高校時代の先輩後輩であり、おそらく彼の就職先等の都合で遠距離恋愛となったのだろうと自然に理解する。そして「痩せた?」「髪?ウン、今一生懸命伸ばしているの」とカメラを見つめ恥ずかしそうに呟く楓花の言葉で――こんな台詞、オジサンの監督やシナリオライターには絶対書けない (笑)――観ている貴方自分(ママ)自身にとっても、彼女がかつては「密かに可愛いなと思っていた後輩」であり、「今は恋人になってくれた女の子」に思えてしまうのだ。

東良美季 「アナザーサイド・オブ・ビデオメイト」『ビデオメイトDeLUXE』2009年6月号 コアマガジン 63p

せっかくだから該当箇所を見てみよう。最初は「待ち合わせ」シーン。続けて「河川敷で会話」するシーン。

東良さんは「こんな台詞、オジサンの監督やシナリオライターには絶対書けない (笑)」と書いていたが、河原でポテトを頬張りながら会話するシーンを起こしてみよう。

チョーお腹すいてたんですよ。うふふっ。んん、フフフ、えっ、寝坊? 寝坊はしてない。うふふふ、ちゃ、食べる時間がなかっただけ。うん。うはははっ。ああ、んん天気いい~。んんっ。んっ? んふふふっ、んっーー、んっ、なーんで、ちゃんと、んも、食べちゃいます、私が全部、ンフフフ、ん? アタシ? ええっ痩せてない。やせ、むしろ太った、あはは、夏よりぃ結構、ヤヴァイ。んん。ん、なんか食欲が止まんなくて。エッでもセン、センパイ…、ああ、あはは、ちょっとフトっ、マルっ、マルく、丸みを帯びた。んふふ、フフフ、えっでもいいんじゃないですか。

文字で起こせば一目瞭然だが、こんなのオジサンじゃなくても誰も書けないでしょ。

七咲楓花はとにかく恥ずかしがり屋で、始終「恥ずかしい」と口にする。
最初のエッチの時も服を一枚一枚脱がされるたびに恥ずかしがり、「イヤ…」と軽い抵抗を見せたりする。

このときの主観男優の手の動きが素晴らしい。他の主観ビデオはここがわざとらしくなってしまう。
もちろん「いかにもセクハラしています」というわかりやすい動きもAVとしてはありだろう。
だが「癒らし。」シリーズがそれをやってはいけない。そういうわかりやすいのが見たい人は他のAVを見るべきだ。

さりげないエロの攻防があって、カノジョの気持ちもだんだんとエロを受け入れる準備に入っていく。
そしてついには

そりゃするだろう。

ここから最初のエッチが始まる。
そして再びブラを取ろうとすれば恥ずかしがり、パンツを脱がそうとすれば恥ずかしがる。
1回目のエッチは実に初々しい。

「癒らし。」は都合2回エッチがあるわけだが、「最初のカラミは陵辱、途中オナニーして、最後は3Pで」といった凡百のAVドラマのようにはならない。
特にこの50番台の癒らしは道具も出てこないし潮吹きもあまり見られない。

だからといって変化がないわけでもない。行為自体は代わり映えしなくても、そのSEXのもつ意味が1回目と2回目では違うのだ。
心情の変化をプレイの変化でしか表現できないのはそもそもガサツなのだ。

今回は特に七咲楓花の言葉の変化が面白かった。
彼女は基本的になにかをつぶやくような形でエッチしていくのだが、そのつぶやきとも吐息ともとれない音が彼女の思いとともにどんどん増えていく。しかも短いセンテンスでつぶやくので、言葉だけ抜き取ると幼児言葉になっていっている。それだけセンパイに心を開き、徐々にだが自然と甘えはじめているのだ。

発する言葉も「恥ずかしい」「もう」「気持ちぃ」「もっと」「あったかい」と言っていたのが、「あー、もっと、気持ちいい」「大好き、大好きだよ」「ギューしてぇ、ギュー」とセンテンスが長くなっていく。

また冒頭で示したように、彼女の表情と言葉以外の非言語の音が、言葉以上に気持ちを伝えてきてくれる。
決して口達者とはいえないのに饒舌ですらある。

「すごい」「おっきい」「久しぶり」
そんなことをつぶやきながら七咲楓花が迫ってくる。
後輩だった楓花が今度は自分の恋人になってね。

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