いんごまさんは恋人を作りなさい。
- [2012/08/17 18:05]
ちょうどMotheRsの作品がリリースしだした頃から、遠藤遊佐に会うたび、「いんごまさん、恋人を作りなよ」と言われるようになった。
なぜ彼女がそんなことを言い出すようになったかは、本当のところは聞いていない。
知り合いの女性が結婚したことに端を発しているのか、それともAVの撮影現場にいて寂しい思いが増すのではないかという推察か。意外と私も結婚したんだから、あなたもそろそろステディな人を作れという、人妻の余裕から言っているのかもしれない。
ちょうど、平野勝之監督の「監督失格」が発表されてまもなかったというのもあった。いつまでも死んだ人に思いを馳せててもしょうがないだろう。
そんなところか。
この頃の自分はまだ自覚が足りなかった。
ただ二村ヒトシに言われるがまま、何もわからない撮影現場で足を引っ張らないようにするのが精一杯であった。
メーカーとしての最初の撮影が去年の7月28日。「紅蓮のアマゾネス」だったのだが、この作品の出来上がりを見て、自分は今ひとつ二村の良さが出てないように思った。
「これはどこまでいってもベイビー作品の裏なのか?」
別に内容そのものが悪いとは思わない。だが、なんか理が勝ちすぎているようにも思えた。
でも、最初はこんなものなのだろう。こちらは素人だし、黙っていようと思った。
そんなことを気にしている暇はない。とにかく作り続けないことにはショップの棚に並ぶ作品数が圧倒的に足りないのだ。
その間にもいろいろなことを知るようになる。
業界の仕組みもそうだが、なにより二村ヒトシもベイビーも意外と特殊な存在であるらしいことがそのうちわかってきた。
結果からいってこれは非常に幸運なことであったのだが、それはこの段階ではわからない。そのことはあとから実感するようになる。このとき気になっていたのは、あまりMotheRsの作品が浸透していないということだった。とにかくわかりにくいのだ。
これではまずいと思ったのが今年の1月。
それまではやや傍観者でいたが、それは自分が素人でしかないという、ある意味、分をわきまえての話。でもどんなに自分の作りたい物とかなりの懸隔があっても、そこで動いてくれたスタッフや、なにより自分の企画につき合ってくれた女優さんに申し訳ないと思うようになった。
中にはブログで宣伝してくれる女優さんもいる。自分が積極的に動かなくてどうするのだ。
作品自体は悪いとは思わない。ただ欲しい人にちゃんと届けようとしていないのだ。
そこでライターとしての人脈を使いつつ、広報活動に専念することにした。
まず自分に何が出来るのか、最終的にどういうところまで持っていけばいいのか。
それが2月の話。
それと同時に、仕掛け人のKoolongがいる本丸、ベイビーエンターテイメントの作品をもっと知るべきだと思った。
「紅蓮のアマゾネス」は本当にベイビーの裏だったのか?
Koolongが本当に作りたかったのはなんだったのか?
そこでまずはじめたのが、ベイビーの主力作品「女体拷問研究所」のレビューを、ベイビー関連のブログで書くことであった。
自らKoolongに提案して書いていく。
ただレビューを書くだけでなく、ベイビーという世界観を理解するために、スタッフの人たちにことあるごとに取材した。Koolongを筆頭に、製作のキクボンさん、広報のしのぶさん、脚本のひかるさん、その他、多くのスタッフと話をしては、女研やベイビーについて気になるところを質問していった。
まず味方を知るところからはじめないことにはどうにもならないと思った。
それが3月の話。
こうしてまずはできることからはじめた。
しかし広報活動や、ライター業としてのアプローチはすぐに思いつくものであったが、自分はそれだけではまだ足りないと思った。
そもそもAVというのはきわめて狭い市場だ。しかもコンテンツはこちらのうかがい知れないところでコピーされ、タダで消費されていてる。
そこに新たなAVメーカーを起ち上げるのだ。狭いパイを奪い合うようなことでは立ちいかない。市場は回復不能の縮小傾向にあるのだ。
広報に関して言えば、AV雑誌がどんどん廃刊していく中で、そこにサンプルを配ってもどれだけの効果があるのか、正直、悲観的にならざるえない。
それでも自分は、とにかく載せてくれるメディアには足を運んで、自分の口から直接担当者に作品のねらい、趣旨を説明してきた。仕事とはまず人と人とのネットワーク作りが基本だと思っていたからだ。
それがどんなに少ない部数の雑誌でも宣伝してくれるなら、それだけで有り難いことだし、興味を示してくれる人は、それだけで1つの縁となる。
でもそれのみではダメなのはわかりきっている。AV関連の雑誌だけでなく、今まで載せてこないようなところにも露出するべきだ。
そのことを念頭に置いて、今までとは毛色の変わったところに積極的につながるようにしていった。興味を示してくれると聞けば、撮影現場に呼び込んで、自分たちがやっていることを見てもらうようにした。
Twitterの実況をしだしたのもこの頃からだ。
それが4月の話。
自分はとにかく歩いたし、誠意を込めてメールを送った。飛び込み営業のようなこともした。
このまま座して終わるつもりはない。そう肚をくくってはじめたことだったが、ようやく結果が出始めている。
傍観者から当事者へ、当事者から先導者へ。業界では単なる素人でしかなかった自分がここにきてようやく実を結びだした。
特にこの8月はいろいろな仕掛けが芽吹いてきた月だった。まだここでは発表できない面白い試みがこの暮れから来年にかけて展開されていくことだろう。
おかげさまでMotheRs自体の売り上げも好調だ。
そこへ来て、LADY×LADYや美少年出版社にも自分は関わりはじめた。
昨年までの自分は過去を懐かしんでいるあまり、浮き草のような生き方をしていた。それでいいと思った。他人が望むことを、ただ粛々とこなすだけで事足りるだろうと考えていた。
今年はそうもいかない。むしろ自分から積極的にかかわって事態を動かしていくべきだと思った。無駄弾も撃っているし、どうなるかわからない賭けのようなこともしている。
でもそういう生き方をしたいと思った。
今は寝る間も惜しんで仕事をしている。
今年の夏はまとまった休暇はない。
それでも楽しいのは、自分の素手で闘って、その手応えを感じているからだ。
いまだに遠藤遊佐に会うと恋人を作れといわれる。
もういいだろう。つくるべきだと。
恋人はいまだできていない。
それまでは「できたらできたでいいや」と思っていた。別に無理してつくるものでもないと。今思えば、その実、ちっともほしいと思っていなかったのだ。
それがどうだろう。今はほしいと思うようになった。もちろん思ったからってすぐにできるわけでもない。
だがどうやら自分の中に変化が起きていることは確かなようだ。
それも仕掛けてみたいと思う自分がいるのだ。
生きる力というのはそういうものなのかもしれない。
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白旗を揚げる男s
- [2012/07/28 05:44]
前回の記事からだいぶ経ったけど、その間、いい出会いがいっぱいあった。
そこにはもちろん初めて知り合って意気投合した人もいるし、前々から顔見知りだったのが、ここにきて急に親しくなったというのもある。
まず最初に忘れちゃいけないのはFLAGMAN監督と飲んだことかなぁ。
FLAG監督はあまり業界の人と飲んだりしない人らしく、二村さんともムーディーズの忘年会で話をするぐらいってことで、今回はこちらから直接当人に電話して会う約束をとってしまった。
7月11日。
新宿御苑前の駅で20時に待ち合わせたんだけど、会ってすぐ「淫語魔さんと飲むって、どういうところに連れて行かれるんだろう。焼き鳥屋でもないだろうし…」というから、「ここです」と連れて行ったのは浮かぶ。
自分にとって浮かぶは初めて2人きりで飲む大切な人には打って付けの場所だ。
ここなら相手がお酒を飲めなくてもなんとかなるし、お腹が減れば美味しいナポリタンを出してくれる。まかり間違って相手との会話がはずまなくてもシブメグさんが対応してくれそうだし、そのあとシブメグさんから連れて行った人の率直な印象が聞けるのもいい。
でもだいたい好きになれる予感のある人しか連れて行く気はないけどね。
んで、実際に会ってみた感想なんだけど、いやー久しぶりにまともな人と会ったって感じだねー。
自分はもともとFLAGMANの作品のファンで、最初に買ったFLAGMAN監督の「結婚相談所」という主観モノが、その後、AVを買い続けるきっかけを与えてくれたわけで、彼の持っている世界観から話が合わないはずはないだろうとは思っていた。
その点は予想通りというか、まったく話していて話題がつきることがなかった。
自分との感性はほぼ一緒みたいな感じで、いちいち同感しながら聞けてしまう。
そのうちFLAG監督の私生活についても話が及んだんだけど、自分とかぶるところもかなりあって、酒の勢いも手伝って肝胆相照らしているうちに、まるで相手に自分を見ているような気分になった。
なかなかいい男なんですよ。声も良くてね。
この人、モテんだろうなぁと思ったんだけど、彼の書いていたブログから醸し出されるヘタレ具合もこれまた予想通りで、それがまたいい味を出しているんだな。
駅で会った最初の挨拶では「最近、淫語マニュアルもボヤキの小窓も更新が止まってますよね~」とか言われて、ちょっと恐縮していたんだけど、考えてみりゃ、あんたのブログの方がとっくに止まっとろうが、とあとで思ってしまった。
FLAGMAN 白旗を揚げる男
http://blog.livedoor.jp/flagman0114/
しかも4年も更新が止まっている。
久しぶりに覗いたら、「そういやこの頃しょっちゅうコメントしていたナー」なんて思って懐かしかった。どの記事にもコメント欄に自分が書き込んでいる。よほどファンだったんだね。この時点ではまさか会って酒を飲むとは思ってもみなかった。
「淫語魔さんがこちらにくるとは思いもしませんでした」
うん、自分もそうだ。あの頃はまだ行く気がまったくなかった。
「また仕事の話とは抜きに会いましょう」
「こちらこそ」
FLAG監督とはいずれやるつもりなんだ。まだまだ先の話だろうけど絶対そのうちね。
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久しぶりに、WEB制作を極めるぞ!
- [2012/06/04 23:33]
最近、久しぶりにサイトを構築している。
二村さんの個人サイトなんだけど、そんなに大がかりなものではなく、ちょっとしたプロフィールとディスコグラフィ、あとはリンク集、それに「マルチプルオーガズム」などの紹介記事みたいなものもアーカイブしようと思っているんだけど、かなり久しぶりに作るのですっかりやり方を忘れてしまった。
いまどき、サイトなんて作らずにブログでやれば手軽という考えもあるかもしれない。
だけど、自分はどうもこの手のものをやるときにブログというのは好きではなくて、やはりちゃんとしたサイトで見たいと思う口なのだ。昔もボヤキに書いたことがあるけれど、そもそもブログというのは日々の感想をログとして残していくものであり、個人の日記に特化したものになっている。もともとはウェブログと言ってWEBに流れるニュースなんかを引用してコメントする形式で始まったものだ。
だから時系列で見ていく情報のデータベースには向いているが、情報を空間や場としてとらえ出入りするようなデータベースには向いていない。
もしも検索で知りたい内容の記事にヒットしても、そこから広がるかというと微妙だ。
それもそのはず、ブログはその書き手を好きであるかどうかという前提で読んでもらうものなわけだ。書き手にものすごく興味があれば、訪問者は更新日順に書き込まれている記事を読み続けることが出来る。それこそそいつが何を食べたか、どこに旅行したか、どんな映画を観たかとか、その人のことならなんでも知りたいと思う場合にはいいものだろう。
でも「オマエが言及する世界や、流してくれる情報には興味があるが、オマエ自体は大して興味がねぇーよ」となったら、全部の記事に眼を通すのは邪魔である。
ときどき発信する「このジャンルについての情報」だけに用があるわけだし、タグ付け機能があったにせよ、検索する側はまったく興味の無いご託に付き合わされる可能性だってある。
良い悪いの問題ではなく、どこに関心があるかだ。書き手本人なのか、それとも書き手が発信しようとしている世界観なのか。
ということで久しぶりにWEB制作である。
でも淫語AVマニュアルを作った頃に比べれば、だいぶスキルがついたのも事実だ。
本当ならマニュアルも1から作り直したいところだったが、なかなかうまくいかずに今日まで来てしまった。
今はその思いを別の形で穴埋めしているような気分でいる。
そしてもう一つ。
マザーズのホームページが現在ポシャっている状態で一刻も早くなんとかせねばならぬのだが、間にいろいろなものが挟まっていて思うにまかせない。
これなんかも最初から自分がやっていれば責任を持って管理できるのだが、そこはメーカーのホームページである。一個人の私的サイトとはわけが違う。
だがそうはいっても小回りがきかずイライラするわけだが、そこで感じるフラストレーションを、自らの手でサーバー選びから、イラレとフォトショを駆使してのWEBデザイン、さらにJavaScriptやPHP、CSSをいじり回すことで解消しようとしている。
今持てる淫語魔のスキルのすべてを組み入れたサイトにしようと企んでいるところだ。
もちろんこれは遊びではない。ちゃんと二村さんに依頼されて作っていて、お金も派生している。だから応分の責任は負わねばならない。
それがどんなものになるかは出来てからのお楽しみ。
ちょっとずつ作っているので、今月中にはちゃんとした形でお目見えすることになるだろう。
そうそう、前回の記事でちゃんと書かなかったのだがLADY×LADYの広報もやりだしたので、その話を次回は書こうかと思う。
あと、作品の淫語の数かぁ。
オナクラの淫語トレーニングの数を抜くのが面倒でね。当初、あれは作品の中に入れるつもりがなかったんだけど、いろんな流れで入れることになった。基本的には準備体操みたいなもんなんだけど、でも抜くために入れるなら、淫語魔の声は抜くべきなんだよね。本編ではなくあくまでおまけというところで勘弁してもらうしかないんだけど、そのうちWEB版では淫語魔の声を抜いてお届けしようかと思っているんだ。
なので、今年の目標は動画編集のスキルを身につけることなんだな。
WEB制作と一緒で、その方が小回りがきいていい。
ユーザー魂は残っているか?
- [2012/05/28 00:49]
今月に入って急に「ボヤキのファンでした」とか「実は前々から読んでました」とか、「最近、いんごまさんのブログにハマってます」とか、初対面の人に立て続けに言われた。
そういうことは3日と開けず書きまくっていた頃に言ってよと思わなくもないが、その一方でそういう人たちが一人でもいるのなら、忙しさにかまけて放置しっぱなしのボヤキを断固書き続けなきゃならん! という思いにもなった。
「淫語魔」という名前も「淫語AVマニュアル」とともに、昔から知っている人は知っているみたいで、それまでさんざん話した後に、あらためて名刺を渡して、「えーーーー、淫語魔さんなんですかぁーーー。うわー、そうなんだぁー」と、態度が急変して恐縮する場面が何回かあった。
つい、この間もSODの新入社員の人とたまたま飲む機会があって、最後に名刺を渡したら非常に驚かれてしまった。
その彼とまだ「淫語魔」と名乗る前に話していた話。
彼はSODといってもクリエイトの社員ではなく、流通の方の人で、実際にAVを売っていかなくてはいけない立場にある。
自分は酒の席でもあり、年長風を吹かせて少しイジワルな質問をしてみた。
「今の若い人ってさ、AVを買わないよね?」
「ええ」
「つまり皮肉な話だけど、若い20代の君たちがどんなにエロいと思っても、実際の購買層と言われる40代50代のおっさんたちに通用しない可能性があるわけだよね」
「そうなんですよねー。いかに買ってもらうか考えないといけないと思います」
「いやーでも考えても無理なんじゃねぇ? だって君たちはいろんなところでエロをタダでダウンロードして満足してきた世代でしょ? そういうクセをつけちゃった世代なわけで、今さらエロに金を払おうとは思えないんじゃない?」
「そうなんですよー」
こうやって書いてみると間抜けな会話になっているようだが、このSOD社員君は実に熱いヤツで首をタテにブンブン振って相づちを打ちながら、どうすればいいか真剣に考えようとしているみたいなんだな。
だからSODの作品が若者に売れるように応援もしたい。
応援はしたいが実際は悲観的な観測しかできないんだなぁ。
今まで何人かの20代若者に実際に聞いてみたりしたが、彼らの中でAVを買っているやつなんてまったくいなかった。それなのにAV自体は結構見ていたりする。
このボヤキにもちょくちょく「torrent」だとかの検索ワードで訪れる人がいるけど、まさにそういう人たちはAVを買わない。isoファィルで丸ごと流れていたりするんだからね。なぜわざわざ買う必要があるのかってことだ。
AVに金を出している層はオッサンだ。すでにデータが出そろっている。
昨今の熟女ブームも、本当はブームというより、購買層の高年齢化が進んでいるだけだろう。
もともと全体的な売り上げが下がってきている中で、ジャンルとしては「熟女」という括りでも、実際は自分より少し年下ぐらいの色気のある女性を好む人はいておかしくないだろう。逆に自分の娘ぐらいの年の女の子では勃たないという男性もいるかもしれない。
自分からしてそうだもんなぁ。ここ数年で急に二十歳前後の娘が幼い子どもに見えてきてしまってる。
監督面接をやっていると、逆サバで年を水増ししている女優さんなんかもいて、もうそういう時代がとっくにやってきているのだとつくづく思う。
そんなオッサンたちの好みに、金を払わずにタダ見している若者が付き合わされることになる。だって彼らはお金を払わないわけだから、いくら自分の好みのジャンル、嗜好、アングルの作品に出会ったとしても、そこにはお金が落ちていかない。
メーカーとしてはどんなにネット上で評判がよくても、売れなければ作り続けることはできない。そういうネットのみの評判作品は自然と淘汰されていく。
買っているのは、彼らが情弱と呼んでいるBTやShareを扱えない連中である。
つまり今のAVは情弱によって作品の嗜好が決定されているのである。
だけど監督はどんどん若返っていく。
今年もSODクリエイトは新入社員を数人入れた。
そのうちの何人かに会ったが、みな20代の、感性豊かな連中であった。
問題は、彼らがエロいと思っていることが、40、50のオッサンに通用するかどうかってことだ。
若者には若者のエロもあるだろう。しかし彼らがどんなにその世代のエロを代表するような作品を作っても、買って評価してくれる人はオッサンしかいない。
20代はAVを買わないのである。
これって悲劇ではないか。
このままAVはどんどん零細企業になっていくのであろうか。
実際に、今は1000本も売れればとりあえずヒットみたいなことになっている。昔と一桁も違うらしい。
でもその1000本ぐらいしか売れていない作品であったとしても、実はその何十倍の人にその作品を見られていたりする。それなりに売れている女優の作品なら10万に近い人間がダウンロードして観ている。100倍以上だ。すべて流れているのである。ネットさえつながれば大手メーカーの作品はタダで手に入るのである。なんなら中国語の字幕までついて。
それが今の現状なのだ。
でもよくよく考えてみると、この何十倍の人の中には若い奴だけではなく、30代40代もいるだろう。そしてその中には今までAVを買っていたが、徐々に買わなくなっていった人もいるに違いない。
この人たちを再び買わせるようにするのは、そう容易い話ではない。
果たして違法ダウンロードの罰則化ぐらいで戻ってくるかどうか。
ところで自分は未だに観たいAVは買っている。
ライターの仕事でたくさんのAVは観ているが、必ずしも自分の観たい作品がくるとは限らない。またサンプルもその気になれば手に入れられるだろうが、向こうがあえてくれない限りは、買ったり、レンタル店で借りたりしている。
この前、CAのプロデューサーに聞かれたので、正直にそう応えたら「さすがですね」と言われた。
そのときは深く考えなかったのだが、今思うと自分はAVを借りたり買ったりするということが当たり前の行動になっているのだ。買ったりすることがもったいないとは思わない。むしろ買わなきゃわからない心理というのは絶対にあるのだ。
AVユーザーってやはり特殊な人種だと思う。制作をしている人間で自分のように買ったり借りたりしている人って珍しい。
最初からユーザーであったことすらない人もいる。いやむしろそちらの方がほとんどだろう。だから、実はユーザーマインドってヤツがよくわかってないんじゃないかと思うことがある。
この半年あまりの自分のフラストレーションの殆どはそれだったりする。
所詮はまだ素人みたいなもんだからね。もっと力をつけなきゃ。
さて自分が関わった淫語モノなんだけど、6/1発売の「好色三人女2」はCountしたら北川エリカも市松さゆりもそんなに淫語を言っていなかった。やはり最初に撮っていたヤツはちょっと少ない。
その代わり、大堀香奈はそこそこ言っていた。
そんなこんなで、淫語成分はそのうちマザーズのブログに載せるつもり。
淫語ファンはそれで判断してください。
むしろ6/8発売のLADY×LADY作品「女好きの女」はレズ物だけどたくさん言っている。ただし男性器はレズだからほとんどない。逆にオマンコ淫語好きの人はいいと思う。特に愛内希は打ち合わせの段階で本当に「おまんこ」が口にできなくて、それで管野しずかの心に火をつけたという女神降臨エピソードがある。
この話はここでするしかないからいずれ書くわ。
まぁまたちょこちょこボヤキの方も書きますよ。
どうやらAVとはまったく関係ない「淫語魔の日常」を好きな人もいるみたいなので、そんな話もいずれ書いてみようかと。
そうそう、最近、涼宮ハルヒにはまっていてね。
この間から、大阪の桜ちゃんに嗤われっぱなし。
でも読んでいて思ったけど、売れるのにはわけがあるね。この谷川流って人、ベストセラー作家になって当然の人だと思う。
まぁそんな話もボチボチ書いていきますよ。
なんとかこっちもがんばなきゃ。
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本日、淫語AVマニュアル6周年を迎えました。
- [2012/03/21 00:47]
淫語AVマニュアル、開設6周年ということでTwitterでつぶやいたら、「淫語の創造主」である松本和彦さんからメールをいただいた。
そこにはこんな言葉が添えられてあった。
先人の言葉を贈ります。
『馬鹿で成れず、利口で成れず、中途半端で尚成れず』
久しぶりに聞いたな、この言葉。
これは任侠の言葉ではあるけれど、究極の体を見据えようとすると「○○であらず、××であらず、ましてや△△でもあらず」という非と非を重ねる表現を使うことがある。
この「非を重ねて、なお残る生命の本質が、いわゆる実相なのだ」というレトリックは、仏教ではよく使われるわけだが、非とは迷いを断つ過程であり、相対から絶対にいたる道程である。しかしながら人間というのは凡夫ゆえに、迷いながらあっちこっちに頭をぶつけて生きていくものでもある。「非」もしくは「否」というのは、そうやってぶつかりながらも前進していくバネのようなものかもしれない。
迷いもまた悟りの中にある。
人間はつまらないことに足をすくわれる。
くだらない見栄とちっぽけな矜恃に振り回される。我欲のために権謀術を駆使したり、保身のために平気で人にウソをつく。そんなところまで身をやつしても、その先に待っているのは安寧ではない。虚飾はどこまでいっても虚飾なのである。
自分はそういう世界にほとほと疲れはてたので、大きな会社を辞めたりしたわけだが、今年に入ってまたその中に入っていくのかなぁとちょっと思ったりして今ひとつ踏ん切りがつかなかった。
しかし中途半端な状態で終わるぐらいなら、返って痛手を負うことになる。きっちりやるだけのことはやっておきたいと今年になって決意するようになった。そうなってくると自分のことを後回しにしてまで頑張らざるをえない。
今では休日を返上してずっと仕事をし続けている。
もっともだからといって悲愴感をもってやっているわけではない。
基本的には楽しいのだ。
特に作品作りは楽しい。文章を書いてるときも楽しい。メーカーのWEBをいじるのも、広報ブログを書いていくのも、なんだかこれをするための6年間、「淫語AVマニュアルの日々」だったのかなぁと思うぐらいだ。
そうはいってもこのまま淫語AVマニュアルを更新せずに6周年を迎えるわけにもいかず、ようやく4ヶ月ぶりの更新をすることにした。
更新作はいろいろ考えたが、ここはやはりMotheRs作品にするべきだろう。
『好色三人女』はなんとか淫語作品と呼べる淫語量を確保できた。そういう意味で最初に手がけた淫語作品ということになるかもしれない。
もちろんまだまだ納得はいっていないが、まずはこの作品が1つのとっかかりになるだろう。
ドグマの現場レポートで淫語魔の文章が載った。
包容力と母性愛に包みこまれる淫語ビデオ あなたを見つめ続ける川上ゆう先生 現場レポート
http://www.dogma.co.jp/design/ddb186.php?division=dvd
4600文字ほど書かせてもらえたのは、ビーバップ・みのる監督のたって希望でもあったのだけれど、その前提にあるのは自分がMotheRsというメーカーに参加したからだ。
それはみのる監督自身にも言われた。単なる1ユーザーではこんなことにはならなかったろう。
ついでなので、この作品の淫語成分を明らかにしておこう。
『包容力と母性愛に包みこまれる淫語ビデオ あなたを見つめ続ける川上ゆう先生』
淫語総数85 種類17
おちんちん25 チンポ4 おまんこ13 チンチン4 ケツの穴1 クリチンポ13 クリトリス4 モリマン2 ザーメン5 マンコ汁1 マン汁2 カリ1 亀頭2 竿1 手マンコ4 口マンコ2 ヌレヌレおまんこ1
淫語ビデオとしては少ない。
なので激しいのを求めている人は肩すかしにあうかもしれない。
ただし、まとめて言っているので、そこで抜くんであれば淫語量は足りているかもしれない。
これもそのうちマニュアルに載せよう。
詳しい解説はそのときにまたすることになるだろう。
さらに淫語魔の名前で、もう一つ別のメーカーから企画者として出てくることになる。
まだまだはっきりとしたことは言えないが、今日、実はそこの専属女優さんを交えて打ち合わせがある。3月21日に大手のメーカーで淫語作品の打ち合わせがあるのは感慨深い。
さて7年目に入る淫語AVマニュアル、今後どんな展開になっていくのか。
この夏にはリニューアルを含めていろいろ考えている。
趣味が高じてここまできた。さらにどこまでいくのやら。
感動した
ありがとう名無し@ボヤキスポンサーサイトがうざいので更新は必ずするつもりです。
今年はようやく淫語魔に戻れるんじゃないかと思っています。淫語魔ものすごく勝手なイメージなんだけどね山下さんの印象は、エロ仙人ですかねー。淫語魔「名前のない女たち」AVレビューどうなっているんですかねー。今度、ナカムラさんに聞いてみます。淫語魔