淫語タイトルがついてなければ頭にくることもなかったんだろう 

  • [2008/11/24 12:25]

今年ほど松本和彦作品を買った年はない。
淫語モノをまた昔のように作ってくれるとは思ってなかったからね。
淫語も「オマンコのフタ」とか「オマンコの壁を擦って」とか松本流の定型句がいくつかあって、そういうのをこの出演女優さんに言わせてくれるんだろうと思うと安心して買える。
言葉って、常套句のようなものも大事なんだよね。
やたら耳新しい表現をすればいいってものでもない。むしろ定型句があるからこそいい。

これは松本監督だけではないんだけど、淫語をわかっている人って「こういう言葉を言わせたい」とか「ここのポイントで言ってほしい」とかあると思うんだ。
それは予め決められたシチュでの場合もあるだろうし、実際の女優さんの反応を見ながら思いつくこともあるだろう。
そういう淫語に対する強い思いのようなものがあって、はじめて淫語マニアもそこに感情移入が出来る。
そのこだわりがない演出はダメなんだ。

ところがそういうこだわりが全然感じられない作品が、それこそタイトルに「淫語」を冠せられて作られたりしている。
表1に目立つ形で「淫語」と書かれていれば、淫語AVファンは期待をするだろう。作り手もそこをターゲットにしているんだろうと当然思う。

でも実際、買ってみてみると「ここで、この言葉を言わせるぞ!」なんていう熱い思いが全然なく、むしろアングルやらシチュなどの画づらの方に細かいこだわりがあったりする。
そんなのに出会うとブチ切れちゃうんだよね。
画としてはエロいんだろうけど、こっちは言葉でエロくしてほしいわけなんだからね。

最近だとSODから出た琴乃ちゃんの「芸能人 琴乃 中出し・淫語・痴女」がそう。
淫語なんて、ご丁寧に「淫」の字だけ赤字にして目立たせているんだけど、これがまったくもって淫語に対するこだわりが薄い。
まだ女優さんが新人さんならいたし方ないかもしれない。あるいは淫語なんてあまり言わされてこなかった女優さんならゆるせもしよう。

でも、あの琴乃ちゃんだからね。

こっちは女優の口から放たれる淫語をテンパって待っているわけ。
淫語に熱いこだわりを持ってAVを見ているんだよ。マニアなら当然だよね。それなのにこちらのこだわりよりもしょぼいものしか出てこなかったから頭にくるだろう。
ユーザーの熱に対抗できないようなこだわりしかないヤツがわざわざ「淫語」なんて言葉を入れた企画を作るなよ!

確かに琴乃ちゃんは淫語が得意だとは思えない。
苦手意識の方が強いんじゃないかとすら思うけど、それでもそこそこキャリアは積んでいるからね。実際、その前に出ていた「中出し天国」なんて頑張っていたよ。
苦手でも頑張ってくれれば評価はする。

これを撮った監督は淫語のできる女優ならそつのない淫語モノを作れるんだけど、そもそもからしてそんなに淫語にこだわっているようには思えなかった。だから琴乃ちゃんみたいな女優さんの時はこんなしょっぱいものしか作れないんだ。

もうねぇ、小一時間どころか一コマ一コマ問いつめたい。なんでここで言わせないのか。逆にここでこの言葉を言わせることにどういう意図が合ったのか。
もっと言うと、なぜ細かい言葉のやりとりにこだわらず、画的な展開ばかりこだわっているのか。
おそらく5時間ぶっつづけでダメ出しし続けても足りない自信はある。

これ、先週見たんだけど、これで心が弱って風邪引いたんじゃないかと思ったぐらいだ。

[Jo]Styleさん、あなたは評価の高い作品を作ってきた人です。特に小泉キラリと撮ったいくつかの作品は嫌いじゃありません。
でもあなたが淫語に強いこだわりがあるとはとても思えない。淫語タイトルにひかれた人間を唸らせるようなモノは今のあなたには無理です。
現状、淫語に対して探求する気がないのなら、画的にエロいのが撮れる人なんだからそっちで勝負してください。

つーか、プロデューサーの方に問題があるのか。
もうオマエらのなんか買わねぇー。