小泉キラリの「叱られ淫語。」 

  • [2006/08/13 13:54]

記念すべき100番目は「小泉キラリ 叱られ淫語。 キレイなお姉さんに優しく叱られたい。
この作品は、いろんな意味で思い入れのある作品で、実質、「小泉キラリ」という女優さんを知ったのがこの作品だった。

実は、当初、おっさんは小泉キラリを敬遠していた。
薄消しばかり見ていたおっさんは、「菅野桃」という女優さんの作品を何本か見たことがあった。
菅野桃は、正直、お世辞にも演技がうまい女優さんとはいえない。彼女の薄消し作品は人気があったが、それは彼女の演技と言うより、生姦・中出しの本気もんSEXを見せていたからだ。
少なくてもおっさんが好きなタイプの作品ではなかった。

その「菅野桃」が、「小泉キラリ」と名前を変えて再デビューしたのは知っていた。だけど、Sっ気もMっ気もあまりない自分は、彼女が出演している作品を見る気はおきなかった。
彼女を見ているとなんか痛々しく見えてしまって、辛かったんだよね。

でも、この作品は「淫語」って書いてあるし、なにより「結婚相談所」を撮った人と同じ監督さんだったから、とりあえず見てみることにした。
FLAGMAN監督じゃなかったら、多分、すぐには見なかったろうね、小泉キラリは。

そうしたら、びっくりだった。
彼女は、薄消し時代とはなにもかもが、まったく違っていた。
なにより、彼女のあの「笑顔」。
演技もうまくはなっていたけど、演技自体はもっとうまい女優さんもいるだろう。でもあの笑顔を出せる女優さんは、そうはいない。

しかもSEXシーンもいい意味で愛情の伝わるようなエッチを見せてくれる。
そう、彼女の本気に何か情感がこもっていたのだ。

彼女、薄消しに経血まみれの真正中出しとかされているから、相当、騙されてきたんじゃないかと思う。
そういう過去のある感じが、この「叱られ淫語。」にもなんとなく見えていて、そういう女性だから、叱られつつも「男ってしょーがない生き物なんだよねぇ」とかって、最終的に赦しをもらえる様にゾクゾクしちゃうんだと思う。

男って、こういう過去になんでもさせられてきた、アウトローのニオイのする女性が好きだったりする。こういう女性にはげしく癒されたいみたいなところがある。
しかも今まで不幸だった分、自分の力で、少しは普通で、平凡な幸せを味合わせてあげたいっていうような錯覚まで起こしたりして。
こういうのを「椿姫」になぞらえて、「カメリア・コンプレックス」っていうらしいんだけど。

だからなぜなのか、彼女の引退は少し尾を引いてしまう。
本当に幸せにしているんだろうかって。
ブログの閉め方もちょっと悲しかったし、そもそも引退のきっかけも事務所とのゴタゴタみたいだったしね。

ということで作品データの100番目は「小泉・叱られ淫語。」にしてみました。
ここには、現在、陥りがちな痴女の形のアンチテーゼがあると思う。
痴女って言うとすぐSとかMとかしか思い浮かばない貧困な発想の連中には、「椿姫」ぐらい読んで、昔から存在していた「痴女」ってものを再考してほしいね。
大体にして、クリエーターのくせに古典を読まねぇヤツ多いからなぁ。