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 2009年11月 

私の猫まで愛してほしい 

  • [2009/11/07 07:34]

昨日、久しぶりに献血センターに行ったら採血検査で引っかかって献血できなかった。
ヘモグロビンの数値が通常値よりもかなり高いとのこと。

「のどが渇きませんか?」と聞かれる。
確かに今日はやたらのどが渇く。献血センターの担当医に言わせると体に炎症を起こしていると赤血球が増えるらしい。体の中の菌と戦うためたくさん酸素を送っている状態なのだという。そのときに体は水分をほっする。

「風邪かもしれませんね。心当たりは?」
そう言われてみれば昨日の夜、くしゃんくしゃんやっていた。今も少し熱っぽいかもしれない。いつもにくらべて頭がポォーとしている。

仕方なくうちに帰る。今までも何回か献血しているが、血液検査の段階ではねられるなんて、こんなことははじめてだった。

家の前までくると、突然犬が駆け寄ってきて自分の足にじゃれついてきた。
黒のトイプードル。前の家の娘さんが飼っている犬だ。
ちょうどその娘さんが犬と散歩に出かけるところのようだ。

あいさつしながらしばらく犬と遊ぶ。
犬は人と触れる悦びを体全体にあらわす生き物だ。尾っぽを激しくフリ、人の肌をペロペロとなめ回す。おしっこも漏らさん勢いだ。

飼い主と二言三言、会話する。
彼女は美人で、あいさつもしっかりしていて、とても感じのいいひとだ。
いつも涼しそうな笑顔を浮かべて人と話す。
だが昔からどこか腹を見せないところがある。その謎めいているところもまた彼女の魅力なのだが、妙齢を過ぎてもいまだに独身。それまでに何人かつきあった人はいたが、運命の男性とは巡り会えていないようだ。

散歩に向かう彼女を見送ったあと、うちの玄関先まで来ると今度は猫がいた。
サビ猫。母がときおりエサを与えている野良だ。

猫はこちらの気配を感じてさっと逃げる。そしてジッと様子をうかがう。
飼われていない野良猫は、人に助けを求めることでもない限り、自ら近づいてくることはない。かならず一定の距離をおいてこちらを見る。

こいつらを扱うときは細心の注意が必要だ。
一度でも扱い方を間違うと警戒して2度とよってこない。

猫は気むずかしい。飼っている猫ですら自分の領域をもっていて、たとえ飼い主でもそこに無闇に入ろうものなら激しく拒絶する。
その媚びないところが猫の魅力でもある。

以前、友人が「犬を飼っているヤツは性格が猫で、猫を飼っているヤツは性格が犬っぽい」と言っていた。

犬を飼っている女性が猫っぽいのは本当のような気がした。