美熟女ドキュメント 結城みさのすべて 

  • [2013/12/16 10:10]

2013年1月、HMJMにほど近い公園でのインタビュー。
結城みさのすべてはこんな会話から始まる。

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今田
今日は根掘り葉掘り聞きますよ。
結城
こわいなぁ。
今田
こわかねぇだろ、センセイ。ざっくばらんに。
結城
そうですね。力入れずに…。
今田
そうだね、力入ってない結城さんって見るのは久しぶりかもしれない。
結城
(アッハハハ…)
今田
なんだろーこの感覚って思ってたらそれかもしんない。けっこうシャキってするよね、痴女とか。
結城
そうですね、だからけっこう、「結城」っていうベールがけっこう厚くて、なんか素のアタシを見てみんなビッ…、なんだろう、「あっ、こーんな感じなんですか」みたいな。実際に会って、ファンの人も。「あっ、こんな気さくなんですね」って言われて。
今田
そうだよねー。
結城
そう、なんかもっとね、なんかツンツンしてたりとか、あとあんましゃべんないイメージがあるみたいで…。
今田
ああ…、結城さん、おしゃべりだもんね。
結城
そう、おしゃべり(笑)

これは「美熟女ドキュメント ○○のすべて」という一連のシリーズで、裏表紙には「誰も見たことのない結城みさの素顔を探して」と、シリーズを通しての常套句が書かれてある。

結城みさが「ツンツンしてるとか、あんましゃべんないイメージがあるみたいで…」と述べているが、これは何も結城に限ったことではないだろう。シリーズで取り上げられた「風間ゆみ」「村上涼子」「北条麻妃」などの熟女優にしても、実際に話したことのないユーザーからすれば、キャラ的に近寄りがたいところがある。

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「熟女」AVは、保守的な女性のキャラ設定にされることが多く、たとえば貞淑な妻だったり、母性あふれる義母だったりと「大人の女性」を求められる。そういった固そうな女性との卑猥な行為に背徳的なエロスが醸し出されるわけである。
それは何もドラマに限ったことではないらしく、結城も今田とのやりとりの中で

「あのー、今まで数々まぁドキュメントとか出てますけど、いちおうちょっと、背徳感があるようにいってくださいとか、あって、言ってました…」

と、熟女ジャンルの女優が素をなかなか見せられない事情を述べている。

しかしまさにそのあたりの部分をタートル今田はこのシリーズで巧みにくすぐっていくのであるが、その持っていき方が絶妙にうまいと思う。
風間も村上もはしゃいでいる感じがとてもいいのである。
なぜ彼の手にかかるとこうも可愛らしくなっていくのか。時に、タートル今田に本気で恋しちゃっているんじゃないかと、邪推しそうないちゃつきぶりが映し出されたりもする。

さて今回の作品の流れであるが、基本的に他のシリーズ作とパターンは同じである。

1.「みささんについて」
※公園でのインタビュー。
2.「目隠しとお気に入り」
※結城みさの好きな男優を呼び出して目隠しをさせ、指名相手を当てさせる。
3.「みささんの思い出#01」
夜、同棲をしていたという思い出のマンションを訪れる。
4.「艷女とアルコール」
※その夜、程ない場所のラブホテルでハメ撮り。
5.「みささんの思い出#02」
※翌朝、元彼とよくデートした江ノ島が見えるマリーナ。
6.「サヨナラのハメ撮り」
※昼、その近くのラブホテルでのハメ撮り。

2の「目隠しとお気に入り」はバラエティー色の強いコーナーである。
あらかじめ結城みさにお気に入りの男優を指名してもらいオファーをかける。
男優たちは誰に呼ばれたか知らされぬまま現場入りし、目隠しされた状態で登場。結城はいっさい声をださないようにし、キスやボディータッチだけで自分を当てさせるというゲーム。当たった男優は結城とセックスができる。

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タートル今田はハメ撮り監督ではあるが、作品の中にドキュメンタリーとは異質のコーナーを挿入することがある。たとえば「卑猥なマドンナ」というシリーズでは、その女優の過去を振り返る再現ドラマを入れてきたりする。
当然、そのコーナーでの絡みは男優を使ったもので、ハメ撮り作品のもつ2人っきりの濃密な空気は流れていない。監督なりに意図があるのだろうが、自分などは作品の流れがプッツリと切れてしまって、集中してみていられない場合が多く、1ユーザーに過ぎなかった頃は正直すっ飛ばして見ていた。

しかしこの「結城みさのすべて」でのこのコーナーは、うまく結城みさの人となりが出ていて、後に続くハメ撮りまでの雰囲気をそれほど損なってはいない。
単純にそれは自分が結城のファンだからという理由によるものかもしれない。
でもそれでもいいのである。何度も言うがこの作品は結城みさのファンが結城の横顔を見たくて見るビデオなのである。

結城みさが選んできた男優の森林原人と中野クンとのやりとりは、たとえば2人とも何回も答えを外して、結城みさが「指名したのに、わかんないってひどいよーーー」とふくれっ面になったり、森林原人の往生際の悪い態度に押し切られ、最終的にとんだ事態を招くことになるその優しい性格も、普通では観られない結城みさの側面を見せてくれている。

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それは「みささんの思い出#01」「みささんの思い出#02」でも同じことで、結城にガングロギャルの時代があったことや、若いときは恋に生きていて、少しでも一緒にいようと「どこにいるのか、早く帰ってこないのか」と相手に聞きまくっていたようなことなど、今の結城みさから想像もつかないような過去が明かされていく。
結城に興味のない人間が、結城の同棲していたマンションに行ったり、結婚をする気でいた彼氏との思い出話を聞いても興は乗らないだろう。

それらの部分が引き出されることで結城のファンは、それに続くタートル今田の絡みを半ば嫉妬混じりでドキドキしながら観ることになるのだ。

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4の「艷女とアルコール」のホテルでの本番は、結城みさにチャイナ服と穴あき網タイツを着せて、お酒を飲ませる。ほろ酔いになった結城みさは艶めかしい。
だがいよいよキスをする段になって、今日、何回も見せている照れ顔の結城みさがさらにカワイイ様相を呈する。
その結城に、これまたとぼけた容貌の今田がからむ。今田のしゃべりはスローモーなのだが、それがまた妙な間を作って緊張感を与える。
結城の照れ隠しの混じった笑い声が徐々に消え、ゆったりとした流れから急に熱のある絡みへと突入していく。

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さて商業用のレビューならこのまま次の話に持っていくんだろうが、ここはボヤキの小窓、やっぱりこれは言及せざる得ないだろう。
あえて口調も変えさせてもらおう。

これはボヤキの小窓ではずっと書いてきたことなんだけど、ハメ撮りとか主観AVとかでさ、男の方に顎髭とかあるのはダメだと思うんだよね。不潔感丸出しでさ。画面いっぱいに男の髭が映ったりするんですよ。自分は実際にタートル今田に会っているので、まだ拒絶感が少ないんだけど、あえて言わしてもらうと剃るべきだよね。

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自分も立ち位置がAVを作る側にずれて、正直、鈍感になってきているところがあると自覚しているんだけど、それでもやはりヌク側のことを考えると髭があるのは気に入らないのだよ。実際、自分が関わった主観ビデオを撮る現場では、直前に髭を剃って貰ったことが何回かあった。名前の通った男優だからといって容赦はしなかった。

こっちは金出してオナニーをしようとしているんだからさ。余計な夾雑物はできるだけなくすのが基本でしょ。
髭というのは顔にアクセントをつけるために伸ばすわけで、なんでAV女優が中心の作品で、わざわざ髭をはやして出てくるのか。そういう心遣いって、AVユーザーだったことのない人間にはわからないのだろうかねぇ。

この問題は、たとえばほかにもハメ撮り中、いいところでピンボケになったり、蛍光灯のフリッカーが出ていて画面がチラチラしていたり、観ていて気になるところもあるのだが、そういう撮影・編集の巧拙なんかよりも、自分にとってははるかに大事な問題なんだな。
それがわからないとしたらもはや今田監督はAVに何十万も出して淫語をカウントして過ごすようなAVユーザーの気持ちがまったく理解できない人間ってことになる。
でもかつての自分みたいなユーザーが今でもAVを支えているんだと思う。そういう人間がちゃんとお金をだして観ても損させないAVを作ってほしいんだ。

もっとも、これはフォローのつもりで書くわけでもないが、いったんこのフォーマットに慣れてしまった人間はタートル今田の髭があまり気にならないのかもしれない。
シリーズ作の強みというのはそういうものだと思う。
それほどこのシリーズは作品的に完成しつつある。

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最後のハメ撮りは、結城に目隠しさせて、電マを使ったオナニー。感情が高まってきたところでのローターを当てる。
「もっと気持ちよく?」
「して……」
電マを取り上げてあてる。
そこへ自らの陰茎を近づける今田。鼻先でしごく。
「ああ、いっちゃう、いっちゃう」
「だめ、入れてぇ」
クリにローターを当てながら正常位、バック、寝バックで騎乗位。
「おかしくなっちゃうから、きて…」
正常位にもどって「おまんこいっちゃう、マンコイイ」とつぶやくみさをさらに責める今田。

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結城みさの魅力ってなんだろうと考える。
柔らかい物腰だったり、どこまでもつき合ってくれそうな人なつっこさだったり、いたずら好きでもあるし、勝ち気なところもある。
でも自分たちが観る結城みさはどこまでいってもAV女優としての結城みさなのだろう。

今田
「その彼氏と結婚してもAV女優になったかな」
結城
「ああー、旦那以外だったらたぶんAV女優をやってないと思います」
今田
「そっか」
結城
「うん」
今田
「ここで彼がさ、たとえば半年早くさ、指輪とかここで渡してたりしたらさ」
結城
「ああ、ぜんぜん普通に結婚してましたね」
今田
「結城みさは誕生しなかったんだね」
結城
「誕生しなかったです」
今田
「へぇーおもしろいね」
結城
「人生のターニングポイントの場所ですね」
今田
「おもしろいね」
結城
「でも一番、思い出、として、すごく、なんだろう、哀しい思い出というよりここはね、マリーナは楽しい思い出しかないから…」

そんな結城みさも、この2013年12月をもって引退なのである。
この作品はレビュー用にタートル今田監督から貰ったのだが、今度、12月25日に開催される真咲南朋監督が主催している結城みさの引退イベントには、買ってある「結城みさのすべて」を持参してイベント会場で結城さんにサインをねだろうと思っている。

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美熟女ドキュメント 結城みさのすべて HMJM ホームページ
居酒屋『南朋』結城みさ引退直前スペシャル@ネイキッドロフト!

レビューの書き方を忘れてしまったのか? 

  • [2013/10/29 12:56]

自分はAVレビューで自分語りをしている文章は好きではない。むしろやってはいけないことだとすら思っている。
それなのに書き出しを、「昔、こんなことがあった」とか、「つき合っていた人がどうだった」とか、個人的な事情から起こしてしまうことがある。エッセイならそれでもいいだろう。しかしレビュー(批評)は客観性を担保しなくてはいけないはずである。そして実際、それらの個人的事情はAV作品の中味そのものが知りたい読み手からすればまったくいらない情報なのである。
それでもドキュメンタリーものは、ついついやりがちだ。特にHMJM作品は剣呑である。

今書いている「結城みさのすべて」のレビューもそうだった。
だからいろいろ削った。
でもせっかく書いて、なんかもったいない気もするので、レビューから削った文章をつれづれなるままに、貼り付けてみようと思う。


今年、廃刊したビデオTHEワールドの最終号に「美熟女ドキュメント 結城みさのすべて」のレビューが載っている。興味深いので全文を引用しよう。担当者は中村淳彦。

タートル今田によるVW常連、結城みさの素顔に迫るドキュメント。結城みさは作品をみれば常識のある社会的な人というのは想像つくが、予想通り話はそんなに面白くない。3年前に夫公認でデビュー。AV女優になったキッカケは好奇心で、思い立ったその日に夫と相談。夫は妻のやりたいことを尊重してAV女優業を応援して、その特殊で恵まれた環境が才能を開花させた下地になっているようだ。少女時代、田舎の学生時代の話は極めて一般的。AV女優というアウトサイダーを扱うドキュメントの対象として最も面白みのないタイプで、ファンは生の声を聞いてみたいな説があるが、本当にそうかなと思う。ハマジムはスペックが高くAV女優として成功している女性を撮影して、時代背景も重なってこの数年はインタビューやドキュメントの展開は似たり寄ったり。アウトサイダーと思われている人が実は常識的で一般的な人だったというのは、かつてのAV専門誌の単体インタビューに似ていて、わざわざポジティブに取り組むようなことと思えないんだよね。既に何度も共演したこともある森林が登場して、身内ノリのセックス。その後、今田と元彼と同棲していた横浜の地へ行って思い出を語って、ラブホテルでハメ撮り。旦那が賛成していて家庭は平穏無事という以上人妻が不倫している背徳感もない。モ66興65総65(中村)

「ビデオ・ザ・ワールド2013年6月号」59p 所収 コアマガジン

これを読んだとき、たぶん目にするだろうタートル今田監督はどう思ったのかちょっと慮ったりしたが、その一方で自分はここには犯しやすい問題点が内包されているなぁと思った。
その問題を検討する前に、さきに中村淳彦がいかにこの作品をちゃんとレビューできてないかということを指摘しておく。
たとえば「結城みさは作品をみれば常識のある社会的な人というのは想像つくが、予想通り話はそんなに面白くない」というところであるが、結城みさが自ら語る内容は「世間の常識からかなりかけ離れている」と思う。

結城がこの業界に入るきっかけは、自分からネットで調べて

「検索ワードに、人妻、母乳、求人、みたいな感じで打ったら、パンって、バァーっていっぱい出てきて、じゃーとりあえず話だけでも上から順番に面接していこう」

ということで1番目に出てくる大手のプロダクションに所属を決めることになる。
こんな話が常識的なこととはとても思えない。
また結城の夫は相当なAVマニアで、最初の頃は結城の作品を観てダメ出しをしていたとか、ついには作品に出演して男の潮噴きを見せるとか、そんな夫婦が「常識のある社会的な人」で括られるのには違和感がある。

「たぶん、(男の潮噴きは)私たちにしたら普通の……、普通だったことが、意外とこう(AVのプレイ内容の中でも)レベルの高い位置にいたっていう」

自分は、この夫にネトラレ趣味でもあるんじゃないかと想像するが、いずれにしろどう見ても立派な変態である。
実際にこれらのことを何人かの知り合いに話すと、「えーっ、すごい人がいるんですねぇー」と半ば呆れる感じで驚く。
これが世間一般の感覚というものだろう。

「ファンは生の声を聞いてみたいな説があるが、本当にそうかなと思う。ハマジムはスペックが高くAV女優として成功している女性を撮影して、時代背景も重なってこの数年はインタビューやドキュメントの展開は似たり寄ったり」

こここそ作品の肝なわけで、この作品は「ファンは生の声を聞いてみたい」が前提の作品である。だからこそ「結城みさのすべて」というタイトルになるわけで、タイトルや作品のねらいを無視して、ただ自分にとって「面白くなかった」ということだけで内容を否定してはいかんだろう。むしろ中村淳彦自身が「AV女優の不幸を売りにする」ということでもって括られ批判されてきたわけで、なんだよ、不当な批判をする連中とやっていることは一緒じゃないかよってつっこみを入れたくなるのだが、まあ、そのことも自分からすればいつものことなのであえて問題にはしない。

自分は「中村淳彦」の才能を高く買っているが、彼のAVレビューはあんまり信用していない。それは彼の感覚が一般的な常識から乖離していると思うからだ。
だがその世間的な感覚のズレが逆に『名前のない女たち』のような傑作を書かせたわけで、そのことをもって直ちに彼の欠点だとは思わない。むしろライターとしては優れた資質の1つであるとすら思う。その証拠にAVライターで彼のようにAVのことを扱った単著でベストセラーを出した人はいない。それはまったく彼の才能によるところが大きい。

自分は結城みさのファンである。
彼女に最初に会ったとき、自分はこれ以上無いぐらい舞い上がり、握手を求め、サインをしてもらい、夢中になって話した。
もちろん業界に入る前からファンだった女優は幾人もいる。だが彼女ぐらい毎回会っておきながら常にドキドキし、さらに気安い気持ちで「みさ」とか「みさみさ」とか呼ぶことができない女優さんは、ほかにいない。
どうやら彼女が引退するまでその態度はかわらなそうだ。

そんな彼女と撮影で2人っきりになることがあった。
ホテルの一室で長い時間スタッフを待っていたのだが、そのとき自分はたまたまこの「結城みさのすべて」を持っていた。こんなチャンスは滅多にない。
2人で見ながら時折、その時の状況を聞く。なんと贅沢な鑑賞法だろう。他に誰もいない。結城みさと自分だけである。
途中、出てくる目隠しした2人の男優を使うゲームでは、「このとき森林君がどうだった」とか、「中野君はそれに対してどうだった」とか、笑いながらその模様を話してくれた。

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この作品は、純粋に結城みさのファンが楽しむビデオである。
それが第一義だ。
そしてAVというのは、まぎれもなくAV女優のファンが支えている。その女優が好きだから買う人が圧倒的に多い。自分のようなパラフィリアな企画買いの人間はむしろ少数なのである。いや、そんな自分でもやはり女優買いするときはある。

「結局、自分がいちばん買っている作品って、結城さんなんですよね」
そう、気がついてみれば自分のような「淫語縛り」の人間ですら、特定の女優で買うことがあるのだ。
それはおそらく自分だけではないだろう。そのジャンルにはその申し子のような女優さんがいて、その女優さんだから買うという人も多くいるのである。
淫語がうまい女優さんは淫語ビデオでなくても淫語を言う可能性が高い。そういうビデオで、淫語がチョロッと出るくるだけでいつも以上に興奮したりする。そういうこともあるので、多少自分の嗜好に合わない作品でも、ファンだから買うし、ファンだから楽しめたりするものだ。

つまりAVの大抵のユーザーは女優買いをする人たちなのである。
そして自分は結城みさのファンなのだから「結城みさのすべて」を見て十分、楽しめた。
そしてもう一つ楽しめるポイントはありそうだ。それはタートル今田ならではの熟女優の転がし方だ。この作品は立派な熟女モノの萌えポイントを含んだ作品なのである。


と、まあ、こんな風に「結城みさのすべて」レビューを書き出したんだが、迷路に入ってしまった。要は独りよがりで、饒舌すぎて、酷い。結局ばっさりと切ってしまった。
久しぶりにレビューを書くとこんなことになるのである。
いやー、昔の自分は本当にすごかったなぁ。

※これなんか動画まで載っける手の込みよう。
「名前のない女たち」AVレビュー

なにもんなんだ、自分。

ただいま淫語魔の緊縛につきあってくれる人募集ちう 

  • [2013/10/27 18:11]

とりあえずWEBスナイパーに文章が載ったので、それを備忘録がわりにリンクを貼るのだ。

淫語魔の緊縛録『ボクが麻縄と出会った理由』前編
淫語魔の緊縛録『ボクが麻縄と出会った理由』後編

モデルの小司あんちゃんは、ふだんはまったくのロリ可愛い人なんだけど、緊縛されると凛とした美人さんになるから不思議なんだよね。このスナイパーの写真も本当に落ち着き払った美人さんだよね。

ings_b_0005s.jpg (WEBスナイパーから)

ちなみにこの記事だけど、半分以上はフィクションだからね。
もちろん話の種はあるんだけど、それにしてもすべてを真に受けて、この中に出てくるつき合っていた女性は誰だとか聞いてくる友人がいて、いやー、たとえば撮影終わりでその日のうちに緊縛を試すためカノジョさんの家に行くなんて出来ないでしょ?
撮影の日はそのままスタジオに泊まっているがな。
もともとこれは官能小説にしようと思っていたものなので、書き出したのは今年の2月、それが紆余曲折あって今月ようやく換骨奪胎したもので載せることができた。

なんにせよ、今年もWEBスナイパーの仕事が1つでも出来てよかったですよ。
もっと頑張らなきゃ。

んで、緊縛は今月から本格的に習うことにした。
たぶんプライベートで特定の女性だけを相手に縛るのなら自己流のままでもいいのだろうが、自分の場合、最終的には現場で女優さんを縛れるようになりたい。やはり基礎からみっちりやらないと事故につながるし、信用問題にも発展しかねない。

もともと凝り性だからね。上達はすると思うんだが、問題は緊縛をさせてくれるパートナーがいないこと。こればかりは見つけてくるしかない。しかも、うちの縛師のお師匠さんによると「たくさんの女性を縛らないとうまくならない」と言い渡され、「緊縛モデルをみつけてくることも縛師の腕」とまで言われたので、頑張るしかないのである。

「縛ってもいいよ」って言ってくれる人はいなくもないんだが、みんな忙しくてね。こちらが縛りたいときに練習させてくれる人がなかなかいない。
今、一番の悩みはそこだなぁ。

ちゅーことで、いちおう淫語魔のブログで緊縛モデルを応募しちゃいます。
「縛師見習い 淫語魔」に縛られてやってもいいよっていう奇特な女性の方、よろしくお願いします。うちの縛師の師匠はとても綺麗な女性なので、ときどき美人に縛られることもあるかもしれません。しかもめちゃくちゃ上手いよ。どSだし。
もちろん1回ぐらいならいいよっていう人でも大歓迎。お礼はご飯やお酒をご馳走するぐらいだけど、まあこれを機会に、緊縛の高揚感を味わってみるのもどうでしょう?

自分も何回か縛られているんだけど、緊縛って、抱きしめられ感がハンパない。
女性で強く愛されたい人は、緊縛にはまるんじゃないかなぁ。
SMのアイテムではあるけど、緊縛自体は痛くはなく、苦痛よりは快感の方が強いと思う。なかには縄酔いする人もいるぐらいだから。

さて、そろそろ結城みささんの引退も近いので、来週には「結城みさのすべて」のレビューをアップしようと思う。
実はもうほとんど書けているのだが、キャプチャーの張りつけとかいろいろ面倒で。
というより、よく自分は、昔、あんだけ手間のかかるレビューを年がら年中、書いていたよなぁ。昔の自分に脱帽するわ。

※ちなみに昔のレビューはこんなの。
YOGA(HMJM) レビュー

新しい武器を手に入れた 

  • [2013/08/08 00:58]

カメラを買った。
Panasonicのコンパクトデジタルカメラ。LUMIXのLX7。

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現場スチールでも十分使えるカメラということで買った。
決め手は「コンパクトかつ明るいレンズ」というところ。もちろん値段も折り合える価格でないとダメなのだが、昨年の夏に発売されたこともあって¥55,000ぐらいで売られていたこのカメラも今では3万ちょっとと2万ぐらい安くなっている。

なぜ明るいレンズにこだわったかというと、比較的暗い室内で撮ることが多いと思ったからなのだが、これが予想外に活躍している。

たとえばこの間撮った真咲さんの写真。

真咲南朋 アマゾネス

これなんかAV表紙の切り抜き用に撮ったのだが十分いけるでしょう?

ほかにも、作品に数量限定プレゼントに使うパンツの生写真。

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これはこの間撮った「レズれ!」の出演女優、北川エリカの着用パンツだが、撮影の合間などにこんなふうにして撮ったりしている。

女優面接時の資料用の写真。

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こちらは最近フリーになったばかりの小司あんちゃん。
彼女とはちょっといろいろ仕事をしていくことになるかも。

もちろん風景写真もいける。前回の記事での蓮の写真がそうだ。

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もっともこれを買った最大の理由は、緊縛写真を撮ろうと思ったからだ。
だから暗い室内でも十分写せるカメラがほしかった。1人で撮影するなら、片手でも撮れるコンパクトカメラ。接写が多いことも考えればミラーレスの一眼レフよりも高級コンデジの方が断然いい。

すでに仕事で使いはじめている。
素人SMサイトの裏葉月に行っていた頃は、緊縛写真を撮り始めるなんて思ってもみなかった。

もう一つ、このカメラなら淫語動画を作ることは可能なんだな。
動画もフルハイビジョンで撮れてしまうのだ。
そして、今の自分ならそれをやるのも不可能ではない。
どうせ自分の理想とする淫語AVを商業的に作るにはまだまだ道のりが長い。このままではできないかもしれない。
であれば、このカメラを使ってコツコツ淫語AV辞典なるものを作っていくこともできるんじゃないか。

頑張ろう。
とにかく頑張ろう。

因果をリセットする花 

  • [2013/08/04 13:05]

6月はマザーズのテコ入れとレズれ!の起ち上げで非常に忙しくて、なかなか家に帰れない日が続いた。家に帰ったとしても寝てはすぐに仕事場に向かうなんてことばかり。何かに急かされているような日々だった。

そうしたらあっという間に7月になっていた。
さすがに自分の中に妙な焦りが生まれてくる。追われるような仕事ばかりしていると感性のアンテナが一つ一つ死滅していくような気分になるのだ。

まだ結婚する前の話だ。
20代後半であった自分は仕事にのめり込みすぎて、やはり家にたどり着くのがやっとという日々が続いていた。仕事を覚えれば覚えるほど、膨大な作業をこなしていくような状況が続き、東芝ルポというワープロを持ち歩いて企画書やイベントの進行表を作り、拠点拠点で仕事をしていた。

あれは家から駅に向かう途中の公園を突っ切っていたときのことである。
テクテクと歩いていると眼に鮮やかな赤い色が入ってきた。よーく見るとサルビアの花である。なるほどと思って見ているとその横には色とりどりの花が咲いている。

軽いショックを受けた。
その公園の花壇に植えられていた花は、何も今日、咲いたわけでもないだろう。それなのに自分はまったく気づかずにいた。

思わず立ち止まり、天を仰ぐ。するとそこには空があった。白い墨で染め流したような雲。そして薄いブルーの天空はお陽様に照らされてまぶしかった。

心が死んでいると思った。下ばかり向いて歩いていると思った。
こんな自分はイヤだと思った。

無理矢理にでも本を読もう。小説や詩が心を蘇生させるんじゃないか。
できるだけ風景を見よう。綺麗なものは心に歓びをもたらす。

心に水やりは必要だ。

家から駅に向かう途中に蓮池がある。
実は毎年、ここで大賀ハスを見るのが楽しみなのだが、今年はまだいっぺんも見に行ってない。
会社に行く前に寄ってみようと思った。

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蓮は古今東西、神聖な花としてとらえられてきた。
インドでは白蓮は太陽を現し、紅蓮は大地を現す。
大地は母でもある。インドの女神は紅蓮の花弁を持って描かれることが多い。
最高級の女性のことを蓮女と呼ぶこともある。
もちろん蓮は女性器のことだ。貝女、象女などという表現もある。いわずもがなだ。

蓮はまた仏教では因果を現す。蓮の花は、咲いたと同時にその果実をその花弁の中に宿している。因と果が同時に備わっている花として即身成仏を表象している。
あるいは因果をリセットし、あらたに仏因仏果の道筋をつける。カルマの転換を約束した花でもある。
現在と過去と未来がこの花には詰まっている。輪廻する時空を現す花、すなわち宇宙を現す花なのである。

「現在」は「過去」の積み重ねともいえる。すなわち現在がクソのような生活をしているのは、クソみたいな過去を送ってきたからかもしれない。
だが未来は現在の行動によって切り開かれる。過去がどうであろうと現在のこの一瞬一瞬で未来は築かれる。未来を作るのに過去は問わないのだ。

さらに仏教では過去も未来も結局は現在の一念の中にあるという。
現在が地獄ならば、過去にどんな栄光があったとしても、それがかえって地獄の因となることもあろう。
逆に現在が寂光土ならば、汚泥にまみれた過去も、現在の自分を作り上げるための、行動の軌跡とも言える。
未来もまた同じ。この瞬間瞬間の中に無限の可能性が秘められている。

昔は心臓が蓮の形をしていると思われていたフシもある。人間の当体は蓮なのである。

また蓮は癒やしの薬として昔から珍重されてきた。蓮は蘇生の花なのだ。
睡蓮までいれれば、蓮華にまつわる話は洋の東西をまたぎまだまだいっぱいある。

そうこうしているうちに八月になった。
八月になったらAVとは別の仕事の方も始動する。
そのためにももっと文章を書かねば。
仕合わせの因果は常に自分の掌中にある。惑うことすら序曲にすぎない。